3.11の震災前日に日記を投稿して以来、逃亡をしていたわけではありません。節電です。節電のためにパソコンは全くつけずに、今日までやってきました。

僕は大学四年生、言わずと知れた就職活動生です。そして、言わずと知れた就職超氷河期まっただ中に今僕は立っています。そんな僕が全力を尽くしたのは、節電。そう、毎日パソコンを使わず、電気を使わず、携帯電話を使わず、ドライヤーを使わずに過ごしてきたおかげで、この夏の電力供給はまわっていたにすぎないのです。

さる10月3日月曜日は、就職内定者に対する内定式が行われたようです。僕は節電期間中、リクナビ(就職支援サイト、主に大手企業を掲載)やマイナビ(就職支援サイト、リクナビと同じく大手企業を多数掲載するも中小企業の掲載にも力をいれる)を一切開くことはありませんでした。僕のしたことといえばとにかく歩くことでした。ラーメン店めぐり。とにかくとんこつを求めた。骨の髄からでる、あの濃厚なコクを。そしたら僕の体がどんどんとんこつめいたことに。

就職活動はすすまず、体型は変わり、女には振られ、毎晩ブラックニッカをあおるのが日課でした。巨人が負けると荒れ、壁には穴があき、両親にあきれられたこの半年。放射能におびえ、社会におびえ、願うは景気の好転。しかしギリシャを筆頭とするヨーロッパの恐慌、ウォールストリートで続くデモ、とまらぬ円高。自分の望まないものへ、体型と同時に世界はどんどん変化をしていく。


車を運転すれば壁にぶつかり、小説を古本で買えば間にクモがはさまっており、電車に乗れば痴漢に間違われる。あの日以来、僕は変わってしまった。

変わらないことはただ一つ。僕の根幹にある、根強いネガティブな感情だけであった。それだけを糧に、僕は生きていく。それを飯のタネに出来ないか、それだけを考え、僕は生きていく。そこに僕はいる。僕はここにいる。でも、世界から見たら僕はどこにも存在しない。大きなことは出来ない、小さなことにも勇気がいる。そんな勇気は持ち合わせていない。今日も肌寒くなった多摩川のほとりで、川の流れる音を聞いて、ブラックニッカをあおろうか……
青春朦朧が消されちまったよ。