「俺はもう…ここまでだ」


いつもいっしょだった相棒が、旅立ちました。


出会いは数年前。

何でも任せられるような信頼できる相棒を探しているとき、ふと、街で目があったことがきっかけでした。

すぐに意気投合。

その日はいっしょに、夜まで、今までどんな人生を過ごして生きたのか、これからどうしていきたいか、いっしょにどんな未来を描いていこうか、アツく語り合ったことを覚えています。

それから今日まで。


「お前が前、俺は後ろだ。必要なものは俺が持つ。だからお前はしっかり俺をリードしろ」


いつもそう言いながら、後ろから僕を守ってくれていました。

大切な場所、そして、箕面の森。

大事な日には、いつもいっしょ。

「この森はいい空気が流れている。こどもたちの笑顔も溢れていて最高だな、ゆうすけ」

それが彼の口ぐせでした。


異変は2週間前。

いつもは息もぴったり。言葉を交わさなくても寸分の遅れもなくフォローしてくれていたのが、少し、動きにズレが出てきたことでした。


「どうかしたのか?ちょっと動きが変だぞ?」


「大丈夫だよ。ちょっと風邪をひいただけだ。気にするな」


明らかにおかしい動き。

触ると尋常じゃない熱。


それでも、そんな素振りを見せまいと、いつも以上に懸命に動いていました。

それが、今日、北千里の駅前で、


「悪いな…ゆうすけ。お前の夢の続きをいっしょに見られそうにない。

俺はもう…ここまでだ。ありがとう。たのしかったぜ」


あともう少し、

明日になれば、腕のいい医者が診てくれる。きっと治る。また、いっしょに旅ができる。


でも、彼は二度と動くことはありませんでした。

あんなに丈夫だった腕はボロボロで、自慢だと言っていた足は、すっかり痩せてしまっていました。

最高の笑顔とたくさんの思い出といっしょに旅立ちました。


夢の続きをいっしょに見たかったけど、

やっと夢が叶いはじめたところだったんだけど、

いっしょにもっといろんなところを旅して、いっぱい遊んで、いっぱい笑って、いっぱい泣いて…いろんな思い出をいっしょにつくりたかったんだけど。


ありがとう、ガラガラ。

お前といっしょに過ごした日々はきっと忘れないよ。



(追記)

先ほど、ブログをアップしたところ、すぐに心配したメッセージやコメントをいただきまして…ありがたいやら、申し訳ないやら…。

ガラガラとは、カバンのことです^_^;

簡単に言うと、「阪急北千里駅前で愛用していたガラガラが壊れた」という話だったのですが、愛用していたので想いを込めて書きました。

お騒がせいたしました。