社交ダンス界では、「男性の絶対数が少ない」とよく言われます。

 

しかし、その一方で女性は、流行りのフリーダンスとかプロアマ出場だとか、お金をかけてでもプロとか上手なアマチュアと踊ることを選ぶ傾向にあり、通常のパーティーなどでは一般男性が余る場合すらあるのだとか。

 

社交ダンス界では貴重な存在であるはずの男性の一般愛好家は、女性からはあまり人気が無いんですね。もちろん地域による差、個人差等は非常に大きいでしょうが。

 

社交ダンス界では(社交ダンスに限らずかもしれませんが)、男女の「すれ違い」は大きくなるばかりのようです。

 

どうしてこんなに「すれ違い」が大きくなるのでしょうか?

 

それは、社交ダンスにおいて求めるものが男女で違うからではないでしょうか。

 

これは、私の全くの個人的見解&勝手な想像なのですが。。。

 

女性が求めるものは、「お姫様(プリンセス)になること」。これに尽きるのではないでしょうか。お気に入りのドレスを着てスポットライトを浴び、皆の注目を集める「プリンセス」になる、これが女性の望む一つの理想の姿なのではないでしょうか。

 

一方で、男性の求めるものが「王子様(プリンス)になること」なら、きっと社交ダンス界の男女比はバランスの取れたものになっていたことでしょうし、社交ダンスの有り様も変わっていたでしょう。

 

しかし、「王子様になりたい」という男性を、少なくとも私は見たことがありません。

 

では、男性は「王子様」ではなくて、何になりたいのか?

 

それは...。

 

「王様」ではないでしょうか?

 

これは社交ダンスに限ったことではありませんが。男性は、常にどこかで王様的なものに憧れ、それを目指し、一方で王様的なものに対する劣等感と妬みをどこかで持っている、そんな生き物のような気がします。

 

特に、バブル時代を社会人として経験した50代以上~団塊の世代あたりの、社交ダンスを趣味として楽しむ中心世代の方々には、そのような傾向が強い気がします。

 

そういう教育(?)を受け、そういう価値観で社会人として長年を過ごし、仕事を離れたからといって、いきなり趣味の世界で「王子様」を目指すのは、やはり無理があるような気がします。

 

そもそも女性をまともにエスコートした経験すらないのに、その応用とも言えるパーティーやペアダンスで、女性が何を求めているか、何を好むかなんて、分かるわけがないのです。ダンスが上手なのはもとより、ですが、女性が求めるお姫様感を満たすためには、様々なダンス以外の素養も必要かもしれません。

 

なんとなく、ですが、ウォークだのステップだのとダンスを学ぶ前に、まずは、少なくとも男性は、もっと謙虚になり、清潔感、マナー、スマートな会話、エスコートなどの基本的なところを学んだほうがいいような気もします。

 

そんな「レッスン」もあっていいのではないか?とすら思います。

 

そうしないと、我々一般男性の「需要」はますます無くなってしまいます。それは、長い目で見たら社交ダンス界の衰退につながりますし、社交ダンス愛好家の女性にとっても良くないことでしょう。

 

「王子様」と「王様」。似て非なるもの、ですね。