ようやく体調面で変化が見られて来たのは症状が出てから1か月くらいたった頃からだったでしょうか。

 

 波はあるものの、わずかですが体調が良くなってきたように感じました。病院で全身あちこちの検査を2回もした上で「異常なし」ということでもあったので、少し開き直って考え方を変えてみようと思いました。

 

 今までは、ひたすら安静にする、横になることをしていましたが、無理してでも少しずつ外を歩いて陽の光を浴び、わずかずつでも身体を動かすようにしてみました。そしたら意外にも体調がいくらか良くなったような気がしたのです。

 

 外で少し身体を動かした日はかえって体調は良いように感じました。その日によって波はありましたが、そこから少しずつ、少しずつ、体調が良い方へ向かっていったような気がします。そろそろ治癒する時期だったのか、身体を動かしてみたのが良かったのかはわかりませんが、その両方だったのかもしれません。

 

 睡眠薬のおかげで夜は眠れるようになっていたのですが、体調が改善してきたので睡眠薬を止めるのを試みました。しかし、一度それに頼ってしまうと、止めることが怖くなってしまうのです。決断するまで数日迷いました。

 

 ある日に思い切って睡眠薬を飲まずに寝たのですが、寝汗もかかずに朝まで寝られた時は言葉にできない嬉しさがあり、普通に寝られる幸せを感じました。その後、睡眠薬無しではやっぱり寝られなかったり寝汗をかいたりして落ち込む日もありましたが、それらの頻度も少しずつ減っていきました。

 

 今日は少し体調が良いと言っては喜び、次の日には体調がまた悪化したといっては落ち込み、また次の日には…。そんなことを日々繰り返しながら、少しずつ、少しずつ、日常生活の中で普通にこなせることが増えていきました。

 

 症状が出てから2か月後には、何とか通常の生活ができるようになってきました。長く、苦しかった戦いにもようやく先が見えてきました。

 

 そして、やっと光明が見えたところに届いたのは...身内の訃報でした...。

 

 その件で妻と帰省の相談をし始めたところ、ふと愛犬に目をやると、倒れて苦しそうに喘いでいるではありませんか!。

 

 今まで苦楽を共にしてきた私たちの最愛の家族がまた...。

 

 続くときは続くものですが、それにしてもあの時期は...。