「なぜ1からではなくて2から始まるの?」

 

 これは社交ダンスのラテンを始めて最初に感じる疑問ではないでしょうか?少なくとも私はそうでした。

 

 ラテンの中でもルンバから始める方が多いと思うのですが、ルンバのカウントで最も多く用いられているのが、「2(ツー)、3(スリー)、4(フォー)、1(ワン)」ですよね。つまり、2(ツー)始まり。

 

 「1位じゃなきゃだめなんですか?なんで2位ではだめなんですか?」と言って有名になった方がいらっしゃいましたが、ダンスにおいてはまさに、「なんで2からなんですか?1からじゃだめなんですか?」と言いたくなります。

 

 表(拍)だとか裏(拍)だとか、いろいろ説明する理屈はあるようです。知識としてはあったほうがいいのでしょうが、難しいので私はシンプルにその国、そのダンスの文化はそういうものなんだな~と思うことにしました。

 

 そもそも…自分も含めて音楽が苦手の人は小節の頭(=カウント1)ですらどこだか分からなくなる場合も多いと思うので、2(ツー)始まり以前の問題なのですが。音楽をやっている人にしたら信じられないでしょうが、人類の何割か(数パーセント?)は多分そんなレベルだと思います。それで踊れないかっていうと、理論の理解とは別に結構本能で踊れてしまったりするのですが。まあ、それはそれとして…。

 

 ルンバの次はチャチャチャを習うことが多いと思うのですが、そのチャチャチャのカウントで多く使われるのが、「2(ツー)、3(スリー)、チャチャチャ」って、えー!それを聞いたときはびっくりしました。

 

 「2(ツー)、3(スリー)、4(フォー)&(エンド)1(ワン)」というカウントを使うこともありますね。細かいことを言えば、1(拍)、1(拍)、1/2(拍)、1/2(拍)、1(拍)、なので、「2、3、チャチャ、1」だと思うのですが、実際そうカウントしている人もいらっしゃいますね。

 

 チャチャチャという名前は、ダンスを踊る時の「靴音」がその由来だと聞いたことがありますが、カウントにも使われているとは…。

 

 ならば!ルンバのカウントにもその名前を使ってあげたらいいのではないか?と単純に思ってしまいます。例えば、「2(ツー)、3(スリー)、ル・ン・バ」とかどうでしょう。もうちょっと表情つけて「2(ツー)、3(スリー)、ルぅ・ンぅ・バぁっ」とか?

 

 音楽では踊れてもカウントだとどうも踊りづらい人もいらっしゃると思いますので(人によって逆の場合も多いようですが)、いっそのことカウントを数字ではなく、自分の好きな歌詞にしてしまって適当な曲つけて歌ってしまう(ようにカウント?する?)のがいいのではないかとか、それだとレッスンも楽しくなるのではないか?なんてバカなことを考えてしまいます。

 

 例えば、サンバのカウント。これもいくつかありますが、よく使われる「1(ワン)、ア、2(ツー)、3(スリー)、ア、4(フォー)」なんてちょっと味気ないもの(※個人の感想です...)が使われていたりしますよね。

 

 サンバの場合には、カウントが等分ではないのでちょっと数字表記のカウントで表現するのが難しいということもあるかもしれません。それならば、もう思い切って「サァァーン・バァー、サァァーン・バァー」っていう歌にしてしまえばカウントで踊っていてノリもいいし楽しいかなーと思います。(日本語がオカシイですが…)

 

 もう、ドンドン作詞・作曲してしまえばいいのでは?しっとり調、ポップな調、男女のディープな感じ、ひたすら明るい抜けたような感じ…とか?デモの練習をするときなど、まずはカウントで踊りましょうとなったときに、本番の曲に合わせてカウント(?)を変えればいいのではないでしょうか。もしくは曲の前半と後半で変えるとか。

 

「好うぅ・きぃ、ル・ン・バぁ」  「あーいぃの・ル・ン・バぁ」

「大好き、チャ・チャ・チャ」  「踊れ、チャ・チャ・チャ」

「おぉ・ど、れぇー、おぉ・ど・れぇー、サァァーン・バァー、サァァーン・バァー」…とか?

 

 いっそのこと、一連の歌曲にしてミュージカル調にしてしまえば、例えば退屈なウォークの練習がまるでミュージカルの舞台のようになって楽しくなるのではないでしょうか?周囲の人間はドン引きでしょうが...。

 

 こうなると、レッスンにおいて、まずはカウントで踊って、次に音楽で踊るとなったときに、その「距離感」が少なくなると思うのですが。また、ダンスにおける音楽性も強化される…かも??しれません。

 

 文章だと音楽がつけられないのが残念ですが、ぜひ皆様で勝手に作詞・作曲してみたらいかがでしょう?ダンススクールのオリジナルとか先生のオリジナルがたくさん出てきたら楽しいですよね。ダンススクール名や先生の個人名も入れちゃったりして。テレビ番組やラジオ番組、CM等の「ジングル」作る感覚でいかがでしょう?

 

 ダンススクールの先生が音楽の勉強始めたりして、そのうち何のスクールかわからなくなってきたりして、そのカオス、音楽とのボーダーレスな雰囲気が超楽しそう。

 

 こんなバカなこと言ってるとダンスの重鎮の先生方に怒られそうなので、もう少し真面目?にとらえるなら、クラシック音楽における「カデンツ」みたいなものと考えていただければ良いかと。定番や基本形がありながらも、作成者のオリジナルや思いが詰まった個性的なものがたくさんでてきたらダンスレッスンも楽しくなりそうです。

 

 モーツァルトだって当時はイロモノだったはず…たぶん。