ところで昨日の夕方髪を切り、「サッパリ」とした気分でルンルン仲見世商店街を
歩いているうちに、ついうっかり「マルサン書店」へ入ってしまった。


表向きは、道尾秀介の新作「光媒の花」が売ってないかなぁと偵察に行ったつもり
だったのだが、レジ前の新単行本平積みコーナーにものがないのを確認すると、
後は気の向くまま店内をうろうろしたのだった。
(ちなみに、「光媒の花」は3月26日発売らしい)。
光媒の花/道尾 秀介
¥1,470
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いやしかし。

本屋というのは恐ろしいな。


店に入ってうろうろするだけ、何冊かページをぺらぺらめくるだけでいつの間にか
2時間経っていたりするのだ。

さすがは魔空間「マルサン書店」だ!






それはさておき、「きょうの猫村さん2」の文庫本を見つけ買おうかとどうか悩んだり、
「蝦蟇倉市事件1」の伊坂幸太郎と道尾秀介の短編を結局全部立ち読みしてしまった
りと悠々自適のマルサンライフを楽しんだのだが、この日一番興味を引いたのは
「森見登美彦」であった。

きょうの猫村さん 2 (マガジンハウス文庫)/ほし よりこ
¥620
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蝦蟇倉市事件1 (ミステリ・フロンティア)/道尾 秀介
¥1,785
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まずはこの本の話から。
四畳半神話大系 (角川文庫)/森見 登美彦
¥700
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じつは自分、すでにこの本は持っている。
ブックオフにて半額で買った。
名作(迷作?)「太陽の塔」に続く彼の2作目の小説だ。


まず迷ったのが、彼のヒット作「夜は短し歩けよ乙女」の文庫本の表紙絵を描いた
中村佑介が、この「四畳半神話体系」についても表紙絵を描いて再販されたこと。
見たとおり、そのイラストはポップで可愛らしく、女性にもお勧めできそう。
(いや、小説の内容的には、お勧めするのに躊躇するかな…)

買おうかな?止めようかな?

結局昨日は買うのを止めた。



ところでこれもまた大ニュースなのだが、なんとこの小説、アニメ化するらしい。
4月22日からフジテレビ「ノイタミナ」で放送予定、帯にそう書いてある。


にわかに信じられなかったのだが、帰宅してネットで調べてみて驚いた。

どうやら本当らしい恐ろしい


しかもキャラデザインはその中村佑介、シリーズ構成・脚本はあのヨーロッパ企画
(自分大好きな映画「サマータイムマシンブルース」や「曲がれ!スプーン」)の
上田誠!
ついでに、オープニングテーマはASIAN KANG-FU GENERATION。

(公式ホームページはこちら



あり得ない。
だって、こんな心惹かれる話ってありますか?

観たいなぁ。
この果てしなくバカバカしい小説(失礼)がいったいどんな風に映像化されるか、
ものすごく興味がある。


良かったなぁ、まだアナログ放送が受信できて。
フジテレビの録画、忘れずにしよう!




そしてさらにあと二つもある。

小説新潮 2010年 03月号 [雑誌]/著者不明
¥860
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森見の「グッドバイ」が掲載されてました。

これまで彼の小説に出てきたなじみの人物たちにさよならを言って回る
「京都を去る男」の話。
もちろん、太宰治の遺作「グッドバイ」を下敷きにした[新釈?]であろう。
さすがモリミー。一気読みしてしまった(立ち読みです)。

(今ならここ で冒頭部を立ち読みできます)

しかしまさかとは思うが、今まで入念に構築した森見ワールドに文字通りグッドバイ
するための短編ではあるまいな。

そんな哀しいことしたら、「桃色ブリーフ万歳と叫びながら校庭10周の刑」だからな!



yomyom ( ヨムヨム ) 2010年 03月号 [雑誌]/著者不明
¥680
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ついついこれも立ち読みしてしまった。
てか、普段文芸誌は買わない自分もこれは買おうかと真剣に悩んだ。

なぜならば、「四畳半統括委員会 森見登美彦」が掲載されていたからだ。

結局立ち読みで済ませたが、まぎれもなく「四畳半神話体系」のスピンオフ小説だ。
まったく森見というやつは、闇夜に底知れない泥沼を深く「荒ザル」ですくう男だ。

(こちらも今なら、ここ で冒頭部を立ち読みできます)

最近は、こうしたおバカ学生シリーズからは一線を画した小説「夜行(STORY BOX
という文芸誌で連載中)」も書いているモリミーだが、学生シリーズもぜひライフワーク
として書き続けてもらいたいと思った。