今回のドクタージャンの秘蔵ワイン会は、ジャンの自宅セラーに40年近く眠っていたロマネ・コンティ1985を主役とし、メンバーがワイン1本持ち寄りジャンの古稀祝い

谷シェフが作るワインに寄り添う上品な料理とともに、素晴らしいコート・ドールのワインを楽しみました

ロマネ・コンティについて

完璧な天候にめぐまれた超偉大なヴィンテージ1985年、その輝きのある優雅な果実味は40年の熟成によって崇高な高みに達していた

果実味のへたった古酒ではなく、フィネスに溢れた華やかな果実味が永遠に続きそうなその味わいに感動しました

2017年まで30年間DRCの醸造長を務めていたベルナール・ノブレ氏の話によると、1996年から卵白による清澄やフィルター使用をやめたが、それまでは古典的な醸造をしていたので85年の色調は明るい

筋肉質なアスリート的なラ・ターシュとは違い、控えめで相手が近寄るのを待つタイプ、一緒にいる雰囲気の中で時間を忘れて引き込まれてしまう人のよう、とのこと

ロマネ・コンティには3つのベクトルがある

①下へ向かうのは、神の恵みを受けたテロワール

②水平に向かうのは、花嫁の長いベールの広がり

③上に向かうのは、スピリチュアルな感覚

それらが凝縮しているのがロマネ・コンティ

DRCのセラーには、ベルナール・ノブレ氏が発明した究極のワインを造るための様々な工夫が随所にあるが、とりわけロマネ・コンティに対する愛情が深く、その姿まで具体的に表現する

上質のシルクのドレスには刺繍が施され、肌を見せていないのだが微妙に透けて身体の形がわかるインテリジェントでエレガントな貴婦人であり、男達をがんがん引っ張っていくタイプ

セラーで樽からテイスティングしながら語るノブレ氏は、まるで憧れの女性の話のようで、DRCに人生を捧げ独身をつらぬくとは（現在は知りません）尊いこと

今宵のロマネ・コンティ1985を飲んだ時に、ノブレ氏の話が蘇り改めて感動しました

ニコラ・フィアット・パルム・ドール2006で乾杯

帆立のタルトレット

子持ちヤリイカのコンフィ

ロワール地方のホワイトアスパラガス

バタール・モンラッシェ2016、ドメーヌ・ポール・ペルノ

モンラッシェ2018、ドメーヌ・フルーロ・ラローズ

京都七谷地鶏のかき卵、黒トリュフ、コンテ24ヶ月の香り

ロマネ・コンティ1985、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ

ロマネ・サン・ヴィヴァン2001、ドメーヌ・ルロワ

左は明るいレンガ色、右はやや濃いガーネット色

今までの人生で最も感動した1985年のロマネ・コンティと、圧倒的な生命力を感じさせる果実味の凝縮感と複雑味のドメーヌ・ルロワを飲んで至福の時

青森ヒラメのシャンパン蒸しのグラチネ

クロ・ド・タール2013

仔羊のパイ包み焼き

ヴジョ・プルミエ・クリュ2011、ドメーヌ・プリューレ・ロック

マデイラ・セルシアル・ソレラ1860

35年前にポルトガルの招待でマデイラ島に1週間、ポルト等の産地でワイナリー巡りをするために1週間滞在したことがあり、その時にジャンが購入したマデイラ

セルシアルは、マデイラ4大品種の中で最も酸が強くシェリーのように辛口に酒精強化される

ソレラ式にワインを注ぎたしているので強烈な旨味とキャラメル香、凄味のある美しさがありました

1988年から私のワイン研究仲間のジャンは、当時とほとんど変わらないエネルギッシュなドクターで、今も週4回クリニックでばりばり仕事をしています

サンドローネのバローロの単独写真を撮り忘れ失礼しました

超元気な古稀、おめでとうございました

それぞれのワインの感想については、時間があるときに書きたす予定です

Romanée-Conti 1985 古稀お祝い ＠Tani

Romanée-Conti 1985 古稀お祝い＠Tani