住職の母親なのか年配の女性が対応してくれて「あいにく今の時期だとお花はないんですよ」と話を切り出し、それでも「○月には○○の花が咲いて」などと庭木の説明に続いて「シゲモリさんの部屋、見ます?」
唐突に「シゲモリさん」と言われても、ドコのドナタかわかりませんが、と思った3秒後に、平清盛の長男・平重盛だと気が付いて、見ます!見ます!と覗き込んだ部屋の天井がコレ。
重盛さんがこの天井を眺めたことがあったのかなかったのか、光が当たると艶っぽく見える竹が整然と並べられていた。
あとから、金剛寺は承安3(1173)年、平重盛により創建されたことを知る。
その頃は、権大納言を体調を崩して辞め復帰し、再度辞めて二度目の復帰をしたあと、36歳の頃に創建したことになる。清盛は子沢山だったが、重盛のたった一人の同母弟・基盛は24歳で亡くなっている。治承3年(1179年)2月に42歳で亡くなった重盛さん。
独りで穏やかな時間を過ごすために建てたのか、晩年出家する時のために建てたのか...私が天井を見上げて、しみじみしていると、
「重盛さんが若死にしなければ、うちももっとねぇ~」...(^^;
重盛さんが長生きしていれば、平氏の時代ももっと長かったかもしれない。