チベットについて書きはじめたときに
「チベット人」と入力してふと、疑問を感じた。
日本人、アメリカ人、イラン人、イギリス人...
「人」と付けるのは、その国家に帰属しているという感じがする。
そうなると「チベット人」ではなくて「中国人」ということになる。
現在のところ「チベット自治区」であって国家「チベット」は存在しない。
中国政府の民族識別工作に則って「チベット族」とするのが妥当なんだろう
(ーー;)
単純に言語・人種・文化・歴史的運命を共有し、同族意識によって結ばれた
人々の集団として「民族」というところから「族」とすると考えてもよいわけだ。
しかし、ウイグル自治区から留学に来ていた学生は
自分たちを「ウイグル人」と呼んでいたし、
個人的に平和的なチベット独立を望んでいる私としては
「チベット族」とするのは、なんだか「中国は大国なんだから
その一部であることのほうがいいんじゃない?」
...なんて言ってるような気になって後ろめたいというか、そうしたくはないというか...
それで
「チベットの人々」( ̄- ̄;)なんて曖昧な素晴らしい言葉なんだろう。
中国政府がいうところの「チベット族」は
チベット自治区にだけ住んでいるわけではない。
青海省、四川省、甘粛省、雲南省の4省に10自治省と2自治県、合計12箇所。
チベットは現在の自治区より大きな領土を有していた時代もあったので
チベット族の居住地が残った地域があっても不思議ではない。
中国は漢民族94%と55の少数民族6%の多民族国家で
中国の人口を13億とすると少数民族は7800万人。
7800万の人々が「少数」なわけだ(ーー;)
そのうちチベット族は540万、そのほかにチベット系とされる民族もあり、
少数民族の中では最大。多数派である。
チベット系といえば、「族」か「人」かで悩んでいたときに、隣国ブータンが
世界唯一のチベット密教の国であることを思い出し
それならば、チベット「人」なのかと思って確認してみたら
チベット「系」と記されていて、チベット系○○族とするのが正しい表記のようだ。
亡命チベット政府が掲げる国旗には
太陽から出る6本の赤い光線が描かれていて
それは6つの氏族を示すとあったので、やはりチベット「族」というのは、ちょっと違うと思った。
でも、そんなことを言っていたら
中国では少数民族の数が400とか500なんて数字になってしまうんじゃなかろうか?
それもそれでオソロしい感じ。
ブータンは、ヒマラヤ山脈に囲まれた九州を3割増しにした程度の小さな国で
国名は「地の果て」という言葉から由来しているという。
1972年に国連に加盟し、国民総幸福量を発表し
世界一幸せな国なんだそうだ。
しかし国内禁煙、タバコが売ってない国なのでσ(⌒⌒;)には「幸せ」とはいえない。
以前、旅行中同行者の中から「ブータンが...」という言葉が
耳に入ってきて、「ブータンって、どんな国なんですか?」
と自分で聞いておきながら
「タバコが吸えない国なんだよね」
と言われて、「あ。それ以上はいいです」と話を終わらせてしまった。
ダライ・ラマが亡命する必要がなく、平和に近代化できていたら、
チベットも「幸せの国」になったんじゃなかろうかと
ふと考えてしまうのである。