第1話 直樹と美奈の物語「10年の恋を3ヶ月でしよう」
 それは、もう20年前のお話。舞台は神戸のレストラン、直樹は、ウエイター美奈はウエイトレスのアルバイターだった。直樹には、その頃すごく好きな人がいて、よく彼女の事を美奈に相談していた。直樹の好きな相手、薫は、以前同じところでバイトするウエイトレスではあったが、その美貌ゆえ人気者でライバルも多かった。何度か遊びには行ったけど、告白できずにいた直樹は、二人映画に行った後、やっと告白をした・・周りの友人にはチャレンジャーだとは言われたが、直樹はなんとなく自信があった・・しかし、彼女から帰ってきた言葉は「彼氏って感じが掴めないの、良いお友達でいましょ」と言う答えだった。目の前が真っ暗になって、直樹は家路につくのであった。
 次の日、直樹は、自然な会話の中から、美奈に振られた事を告げた。美奈はやさしく「あなたの良い所が見える人がいるはずよ」と慰めたのだった。それから、1週間は過ぎただろうか・・バイトの休み時間に美奈が、直樹に「私の部屋のテレビ写りがおかしいの」と相談を受けた。直樹は、電気屋でもバイトしたことがあったので、直しに行く約束をしたのだった。その日バイトが、終わり彼女の寮に向かった。彼女の部屋は、シンプルな部屋だった。テレビは、微調節が、うまく要ってなかった程度だった。その調節中、美奈は直樹のセーターの綻びを見つけ手際よく直すのであった。その時直樹は美奈の女らしさに少しずつ惹かれていく・・そして決め手は、美奈が数日後バイトを辞め、ある日にやってきた。バイトの無い日に美奈がやって来てカセットテープを直樹に手渡した。それは、その日発売された直樹の好きなバンドの新譜だった。そのバンドは、彼女も好きでよくレストランの昼間かかっていて、休憩のとき話題にしていた。直樹が驚いたのはその新譜は、まだ封がされていた事だった。そのことを告げると、彼女は「直樹が早く聞きたいと思って」と答えた。その言葉に感動しハートを打ち抜かれてしまったのだった。それから、数日後12月22日直樹は、電話で彼女の寮の前で待ち合わせ美奈に告白した・・・しかし、答えは「あと3ヶ月で地元に帰るから、遠距離恋愛は無理だし付き合えない」と伝えられる・・またも振られ落ち込みいろん事考えながら仕事で、憂さを晴らしていた。次の日のランチタイムの後休憩していると、美奈から泣き声で電話がかかってきた。「やっぱり好きだから、このまま別れるのはいやだ・・・」直樹は、いてもたっても要られず、美奈の居場所を聞き、車を走らせた、その場所には、目を涙で濡らした美奈が、立っていた。すぐ近くの海岸までふたりは、歩いた。直樹は、美奈を抱きしめ「10年分の恋を3ヶ月でしよう」と告げた。美奈はうつ向いて、うなずくのだった・・・
 こんな恋の始まりもあるんですね。このミニ小説にコメントお待ちしてます。