卒業式が無事に終わった。


息子は支援級の先生から呼名され、しっかり返事をして、途中で抜け出すこともなく最後まで座っていられた。姿勢が崩れたり、そわそわ動いたりはあったけれど、それでも「ちゃんと参加できた」ことが何より大きい。


去年からは考えられないくらい落ち着いたと、先生方にも喜んでもらえた。


一方で、式が終わったあとの光景は少しつらかった。

通常級の子たちは友達同士で写真を撮り合い、にぎやかに過ごしている中で、息子は誰とも話さず、呼ばれることもなかった。


私自身も、その連帯感の中に入れないような感覚があった。


大きな行事にもすべては参加できていないし、最後の帰りの会も支援級で先生と一対一。きっと通常級では、クラスみんなで先生の話を聞いて、涙があったり、ひとつの区切りを共有していたんだろうと思う。


「息子だけ違う世界にいる」


そんな気持ちが、どうしてもよぎった。


それでも息子本人は、そこまで孤独を感じている様子はない。

久しぶりに会えた昔の担任にとても喜んでいたし、支援級ではポケモンやゲームの話が合う下の学年の子と楽しく過ごしていた。


ただ、その子とは中学で離れてしまう。

以前仲の良かった通常級の子とも、今はあまり話さなくなったらしい。


横浜の幼馴染とも、少しずつ関係が変わってきているのを感じる。これまで「親同士のつながり」で続いてきた部分もあったけれど、興味や距離感がズレてきているのかもしれない。


これから中学に進んで、支援級を選ぶことで、さらに孤独になっていくのではないか。

息子の心を守るための選択だったはずなのに、その現実が少しずつ見えてきて、複雑な気持ちになった。


それでも今の息子は、通信教育をコツコツやってきたおかげで成績は悪くはないし、漢検4級も先日合格した。


そして中学で入りたい部活動や、進学先の夢など、自分なりの方向も持ち始めている。


ポケカも大好きで、デッキを考えたり対戦したりする中で、論理的に考える力や試行錯誤する力が自然と育っているように感じる。


「このままでいいのか」と不安になる気持ちはある。

支援級の環境に甘えてしまわないか、努力する力が育つのか、進学に影響はないのか。


でも同時に、無理をして崩れるよりも、安心できる場所を土台にして、外で力を伸ばしていくという形もあるのかもしれない。


卒業式は、

「みんなと同じではない現実」を強く感じた日でもあり、

それでも「この子なりにちゃんと前に進んでいる」と実感できた日でもあった。