私達夫婦の平凡な生活について書いています。
まだ過去を振り返って書き進めているところです。


新しく住み始めたマンションに、ある日一枚のハガキが転送されて来ました。
それは焼きたてのパンが美味しいレストランのDMで、「結婚一周年おめでとうございます。ご来店の際はお料理○○%引き致します。」の内容でした。
「えっ、まだ結婚してませんけど⁇」

宛先をよく見ると、ゴンさんの名前の横に女性の名前が。
前の奥さん?
いや、ゴンさんから聞いた奥さんの名前は違ってた。
何?何?何?
結婚一周年てどういうこと?

実はゴンさんのアパートに居た時、やはり気になることがありました。
台所の上の棚にハンドクリームが置いてあり、そこにはローマ字で女性の名前が書いてありました。
そりゃゴンさんも離婚後付き合った女性のひとりやふたりはいたでしょう。
そのことは別に気になりません。
私が嫌だったのは、女性の置き忘れと思われるものを目に付くところにいつまでも置いておく無神経さです。
でも、その事については気がつかないふりをしていました。

レストランからのDMを見た瞬間、怒りがふつふつと湧き上がりとにかく真実を早く知りたい気持ちでいっぱいでした。
もう何も手につきません。

何も知らず帰ってきたゴンさんに、私は泣きながら怒りをぶつけました。
「これは何?どういう事?こんなんで結婚なんかできないよ。」

ハガキを見せられたゴンさんは驚きながら理由を説明し始めました。

「ごめん。本当にごめん。
その頃付き合っていた人とお店でふざけて書いたんだ。」
ゴンさんはひたすら謝ってました。


たった一枚のハガキが、私をこんなにも動揺させるとは。


あの後どんな風に仲直りしたのか思い出せません。
今の私なら高価なバッグでもおねだりしたでしょう。
きっとあの日は泣いて怒った自分がアホらしくなって終わったのかもしれません。

2人が出会って最初の大喧嘩は、私の一方的なもので終わりました。

あっ、怒りにまかせてハンドクリームのことも聞いてしまいました。
ゴンさんは、置いてあったことにも気がついていなかったようです。
嘘だとしても追求はやめときました。
ムキームキームキー