夫ゴンさんと出会った頃を振り返って書いています。
ゴルフの打ちっ放しを終えて、私の家の近くまで車で送ってもらいました。
道路脇に車を停め、今日あったことを振り返っておしゃべりしていると、あらたまった雰囲気でゴンさんが語り始めました。
「実は俺、一度離婚してます。」
思いがけないゴンさんからの告白でしたが、きっと彼は私とのこれからを真剣に考えくれているんだと思いました。
前に進むために自分の過去を話してくれたんだ…
彼の気持ちが伝わりました。
少し間を置いて私は2つ質問しました。
「子供はいるんですか?」
「離婚の原因は何ですか?」と。
子供はいないこと、離婚の原因は彼女の母親が関係していること。
離婚についてペラペラ話したい人はいないだろうから、それ以来ゴンさんにその質問をしたことはありません。
ただ、後日義理の妹と何かのきっかけでゴンさんの離婚話になり、元の奥さんは母一人子一人で育ち、そのお母さんが病気になったこと。その頃ゴンさん夫婦は転勤で遠くに住んでいたため、奥さんが母親のもとにいる時間が増えたこと。そして、義理の妹が言うにはその母親はかなり神経質で変わっている人だったと。
夫婦のことは夫婦にしかわからないから、他にも離婚の理由はあったでしょうが、いずれにしてもそれはゴンさんの過去のこと。
DVや借金が原因でなければ、私にとって何の問題もありません。
ゴンさんの真剣な告白に今度は私が応える番でした。
しかし、その時の私は素直に「これからよろしくお願いします。」と言えませんでした。
「実は今付き合っている人がいます。でもこれ以上は無理なのではっきりさせます。それまで待ってください。」
私の告白に、ゴンさんは苦笑いして少しうなだれていました。