京都旅行へ行ってきました。
今回は、二日目の午後について記しておきたいと思います。
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梅の香り漂う智積院をあとにしたわたしたちは、祇園へ足を運びました。
八坂神社。
かならず毎春、ここの枝垂桜に会いに来ています。
約束の桜―――
今年も元気に咲いてくれますように。
祇園に来たら、いつも立ち寄っているお店があります。
「Ki-Yan Stuzio」という個性的なアートグッズショップです。
「京都が生んだロックな壁画家」、木村英輝氏のお店。
店内には、ダイナミックな絵柄のアイテムがいっぱいです。
わたしは、Ki-Yanらしい鯉のポストカードを…
ツチくんは、お気に入りの蛙シリーズのTシャツを手に入れてご機嫌です。
そのまま祇園、新京極、寺町通りを散策したわたしたちは、京都の台所・錦市場へたどり着きました。
ずらりと並ぶ、京野菜のお店、お漬物のお店、お魚にお豆腐、お菓子などのお店。
お昼は、こちらで食べ歩きを楽しみます。
大好きな「たこたまご」串。
見た目のインパクトからか、いつも外国人観光客の方などが写真を撮っています。
まんまるの頭の中に、うずらの玉子がすっぽり入っているという珍味です。
たこはとってもやわらかく煮られていて、本当に美味。
錦市場で、一番のお気に入りです。
その他、串てんぷらに豆腐ドーナツ、だし巻き玉子に、それから…
やさしい甘さのわらび餅まで。
「おおきにー」のひと言が、名物をますます美味しく感じさせてくれます。
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楽しく、美味しい食べ歩きを満喫したわたしたちは、阪急電車で桂へ向かいました。
いつも予約が取れず、憧れるだけだった桂離宮。
「離宮建築最高の技法」「日本庭園美の集大成」などと言われる場所ですから、否が応でも胸が高鳴ります。
20人ほどの方々と一緒に、案内係の方について、広い離宮へ足を踏み入れました。
庭園の中央には大きな池があり、五つの中島には石橋や板橋が渡されています。
数寄屋風の建築物が点在する、広大な回遊式庭園です。
茅葺きの茶室・松琴亭。
シンプルな作りでありながら、随所に客人をもてなすための高い意識が感じられます。
客人のための料理を冷まさない、竃の設計。
客人の目を楽しませる、斬新なふすま紙。
何より、目の前に広がる美しい景色!
夕日を浴びてきらきらと輝く水面に、水鳥が優雅に軌跡を描いてゆきます。
地面を覆う、美しい苔。
1センチ伸びるのに3~4年ほどかかる、とても貴重な苔なのだそうです。
わたしたちの通り道は、すべて飛び石が敷かれています。
その上を歩くのですが、驚くべきは、その計算しつくされた配置です。
たとえば、小高い場所に建てられた茶室から平坦な場所へ下るとき。
足元は、少しごつごつした、歩きにくい飛び石でした。
自然と下を向き、足元に注意して歩くことになります。
これは計算。
あえて、「下を向かせる」ための仕掛けです。
下を向いて段をくだり、平坦な場所に着く。
顔をあげる。
するとそこには、さっきとはまったく違う庭の眺めが広がっている…!
客人たちは皆おどろき、喜んだことでしょう。
心憎い演出です。
また、下を向いて歩くときの飛び石にも、趣向が凝らされていました。
ユニークな形のものや、美しい色のもの…
足元を見ているときでも、客人が楽しめるように。
その徹底した心配りには、ただただ感服するばかりです。
こちらは書院。
池の方へせり出した部分は、「月見台」です。
中秋の名月の日、ここからは月の出から月の入りまでが美しく見られたそうです。
また、中天する月が最も美しく見えるように計算されているのだとか。
こちらは「月波楼」。
池に映った月を楽しむための茶亭なのだそうです。
なんて風雅な趣向でしょうか。
あえて真ん中に柱を立てているのは、屋形船からの眺めを模しているからなのだとか。
ここからどんな月が見えるのか…想像するだけでため息が出ます。
桂離宮は、かつて宮家の方々が、客人をもてなすために作った別荘なのだそうです。
ここにちりばめられていたのは、徹底した「おもてなし」の心。
「客人にいかにして喜んでもらうか」を純粋に追及し、磨き上げられた美意識の集大成でした。
花のころ、紅葉のころは、ますます美しい景色が見られることでしょう。
機会があれば、また別の季節に訪れてみたいものです。
こちらは、鳳凰が描かれた美しい懐紙です。
素晴らしい「もてなしの美意識」を学んだ、その記念に購入しました。
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祇園へ戻ると、すでにあたりは暗くなり始めていました。
ずいぶん歩いたので…お茶屋さんでひと休み。
祇園・都路里の抹茶パフェ。
香り高い抹茶の風味が絶品です。
いつも、歩道にまで長く行列ができているこちらのお店。
今回は、ほとんど並ぶことなく入れたので幸運でした。
以上、すべての行程を終え…
京都駅へ向かいました。
懐かしい街とも、またしばらくさよならです。
柿の葉寿司を買って、新幹線に乗りました。
もとは奈良の大和地方の保存料理だったのだとか。
鯛や鮭、さばなどの押し寿司です。
最後の最後まで、旅の楽しみは尽きることがありません。
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大好きな街、京都。
訪れるたびに、また新たな魅力に気付かされます。
住んでいるときに、もっといろいろな所へ行っておけばよかった…
いつも、そう思います。
それでも、人生の一時期でも、この街で過ごせたことは幸せでした。
また戻ってくるその時まで。
またね、京都。











