京都の旅 ④もてなしの美学 | ドーリス未満

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毎日の中にある 『綺麗』 『素敵』 『美味しい』を 心に留めておくためのブログです


京都旅行へ行ってきました。

今回は、二日目の午後について記しておきたいと思います。



梅の香り漂う智積院をあとにしたわたしたちは、祇園へ足を運びました。




八坂神社。

かならず毎春、ここの枝垂桜に会いに来ています。


約束の桜―――

今年も元気に咲いてくれますように。



祇園に来たら、いつも立ち寄っているお店があります。

「Ki-Yan Stuzio」という個性的なアートグッズショップです。


「京都が生んだロックな壁画家」、木村英輝氏のお店。

店内には、ダイナミックな絵柄のアイテムがいっぱいです。




わたしは、Ki-Yanらしい鯉のポストカードを…

ツチくんは、お気に入りの蛙シリーズのTシャツを手に入れてご機嫌です。



そのまま祇園、新京極、寺町通りを散策したわたしたちは、京都の台所・錦市場へたどり着きました。


ずらりと並ぶ、京野菜のお店、お漬物のお店、お魚にお豆腐、お菓子などのお店。

お昼は、こちらで食べ歩きを楽しみます。




大好きな「たこたまご」串。

見た目のインパクトからか、いつも外国人観光客の方などが写真を撮っています。


まんまるの頭の中に、うずらの玉子がすっぽり入っているという珍味です。

たこはとってもやわらかく煮られていて、本当に美味。


錦市場で、一番のお気に入りです。


その他、串てんぷらに豆腐ドーナツ、だし巻き玉子に、それから…




やさしい甘さのわらび餅まで。

「おおきにー」のひと言が、名物をますます美味しく感じさせてくれます。



楽しく、美味しい食べ歩きを満喫したわたしたちは、阪急電車で桂へ向かいました。


いつも予約が取れず、憧れるだけだった桂離宮。

「離宮建築最高の技法」「日本庭園美の集大成」などと言われる場所ですから、否が応でも胸が高鳴ります。



20人ほどの方々と一緒に、案内係の方について、広い離宮へ足を踏み入れました。





庭園の中央には大きな池があり、五つの中島には石橋や板橋が渡されています。

数寄屋風の建築物が点在する、広大な回遊式庭園です。




茅葺きの茶室・松琴亭。


シンプルな作りでありながら、随所に客人をもてなすための高い意識が感じられます。


客人のための料理を冷まさない、竃の設計。

客人の目を楽しませる、斬新なふすま紙。


何より、目の前に広がる美しい景色!

夕日を浴びてきらきらと輝く水面に、水鳥が優雅に軌跡を描いてゆきます。




地面を覆う、美しい苔。

1センチ伸びるのに3~4年ほどかかる、とても貴重な苔なのだそうです。


わたしたちの通り道は、すべて飛び石が敷かれています。

その上を歩くのですが、驚くべきは、その計算しつくされた配置です。


たとえば、小高い場所に建てられた茶室から平坦な場所へ下るとき。

足元は、少しごつごつした、歩きにくい飛び石でした。


自然と下を向き、足元に注意して歩くことになります。


これは計算。

あえて、「下を向かせる」ための仕掛けです。


下を向いて段をくだり、平坦な場所に着く。

顔をあげる。

するとそこには、さっきとはまったく違う庭の眺めが広がっている…!


客人たちは皆おどろき、喜んだことでしょう。

心憎い演出です。


また、下を向いて歩くときの飛び石にも、趣向が凝らされていました。

ユニークな形のものや、美しい色のもの…


足元を見ているときでも、客人が楽しめるように。

その徹底した心配りには、ただただ感服するばかりです。




こちらは書院。

池の方へせり出した部分は、「月見台」です。


中秋の名月の日、ここからは月の出から月の入りまでが美しく見られたそうです。

また、中天する月が最も美しく見えるように計算されているのだとか。




こちらは「月波楼」。


池に映った月を楽しむための茶亭なのだそうです。

なんて風雅な趣向でしょうか。


あえて真ん中に柱を立てているのは、屋形船からの眺めを模しているからなのだとか。

ここからどんな月が見えるのか…想像するだけでため息が出ます。



桂離宮は、かつて宮家の方々が、客人をもてなすために作った別荘なのだそうです。


ここにちりばめられていたのは、徹底した「おもてなし」の心。

「客人にいかにして喜んでもらうか」を純粋に追及し、磨き上げられた美意識の集大成でした。



花のころ、紅葉のころは、ますます美しい景色が見られることでしょう。

機会があれば、また別の季節に訪れてみたいものです。




こちらは、鳳凰が描かれた美しい懐紙です。

素晴らしい「もてなしの美意識」を学んだ、その記念に購入しました。



祇園へ戻ると、すでにあたりは暗くなり始めていました。

ずいぶん歩いたので…お茶屋さんでひと休み。




祇園・都路里の抹茶パフェ。

香り高い抹茶の風味が絶品です。


いつも、歩道にまで長く行列ができているこちらのお店。

今回は、ほとんど並ぶことなく入れたので幸運でした。



以上、すべての行程を終え…

京都駅へ向かいました。


懐かしい街とも、またしばらくさよならです。




柿の葉寿司を買って、新幹線に乗りました。


もとは奈良の大和地方の保存料理だったのだとか。

鯛や鮭、さばなどの押し寿司です。


最後の最後まで、旅の楽しみは尽きることがありません。



大好きな街、京都。

訪れるたびに、また新たな魅力に気付かされます。


住んでいるときに、もっといろいろな所へ行っておけばよかった…

いつも、そう思います。


それでも、人生の一時期でも、この街で過ごせたことは幸せでした。



また戻ってくるその時まで。

またね、京都。