0時を回ったところで…
ツチくんが、ケーキとキャンドルのセレモニーをしてくれました。
今日はわたしの誕生日です。
大好きなコムサカフェの、美しいケーキ。
祈りを込めて、キャンドルを吹き消しました。
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今日は月曜日。
何年かぶりに、一人で過ごすバースデーです。
何をしよう、どこへ行こう、何を買おう。
なにか特別なことをしようとわくわくしていたのですが…
どのプランもぴんと来ず、結局、ゆったりとした一番好きな時間の過ごし方をすることに決めました。
ランチは、お気に入りのクラシックなカフェで。
濃厚な味わいのキッシュ、大人の味わいのラタトゥイユやクスクスが絶品です。
食後は、香り高く、味わい深いコーヒーを。
大倉陶園の美しいカップが、上質な時を演出してくれます。
アンティークの調度品、静かなクラシック、コーヒーの香りに包まれながら、しばらくのんびりと読書をしてすごしました。
ひとつひとつに幸せを感じる、贅沢な時間でした。
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カフェを出て、もう一つの目的地である、バラ園へ向かいます。
バラ園には先週行ったばかりなのですが…
休日でとても人が多く、賑やかだったので、今度は平日の静かな中で鑑賞したいと思っていたのです。
バラたちは、まだ美しく咲き誇っていました。
平日の昼下がり、人影も少ない満開のバラ園をのんびりと歩くのは、とても贅沢です。
散り始めた花弁が、美しく煉瓦の回廊を彩っています。
しんと静かで、ざわざわと風の音がして、時折、舞うように花弁が目の前を横切ります。
ひらひらと落ちてきた花弁を拾い、誕生日の記念に、読みかけの本に挟みました。
本の中で、美しいまま、時を止めていてもらいましょう。
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3年前ほど前、当時は知り合ってまだ日の浅かった知り合いから、大きなバラの花束をプレゼントしていただいたことがあります。
「あなたのイメージの花だから」と手渡されたのは、上品で優しいオレンジ色のバラでした。
とても意外に思ったのをよく覚えています。
古い友人から贈られたことがあるのは、血の滴るような、毒々しいような…深紅のバラだったからです。
そして、わたし自身が自分に描くイメージも、そういった色でした。
歳を重ね、わたし自身がまとう雰囲気が、やわらかく変化してきたということなのでしょうか。
ふと、そのオレンジ色のバラの花束を思い出し、似た色のバラを見つけたくなりました。
今のわたしの色はどんな色なのだろう、と。
赤、ピンク、白、黄色、紫…
広大なバラ園をしばらく探し回りましたが、なかなか記憶のオレンジ色は見つかりません。
無数のバラの花の中をさまよい探しているうち…
「自分の色」はここにはなく、これから自分で探していくものなのだろうという気がしてきました。
これから、さまざまな色彩を重ね、自分だけの色を見つけていきたい、そう思いました。
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夕方、ツチくんは仕事を最短で切り上げて、急いで帰ってきてくれました。
その優しさが、何よりのプレゼントです。
穏やかで優しい気持ちになれた、記憶に残るバースデーでした。
感謝の気持ちを忘れず、毎日を大切に過ごしていきたいと思います。






