オペラグラスを借りる | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

これは、都内の2か所のホールで実際にオペラグラスの貸し出し業務を行った経験談ですので、他所でのやり方や料金の平均的なことはわかりかねますので、あくまでご参考程度にお読みくださいね!



普通のクラシックの演奏会では見かけることもあまりないと思いますが、オペラやバレエ、ミュージカルなどの場合は会場でオペラグラスの貸し出しを行っていることがあります。


オペラグラスの貸し出しは、あまり目立たないようです。というのも、導線に危険がないよう考慮もしていますが、案外ホワイエのいい場所に机を出しているし、「貸し出しを行っております。」と声も出すのですが、全く目立たないのです。何故かというと・・・。

以下、コンサートのタイムラインに添ってお話を書きたいと思います。お客様と反対の、貸し出す方の目線から見てみませんか?面白いかもしれません。


ドア開場


●公演を楽しみにしていらしたお客様はまず、チケットをもぎってもらうと、客席やグッズ売り場、お化粧室等、思い思いの所を目指して一目散!ということが多いです。
ですので、慣れないお客様はオペグラ貸し出しの存在に気づかれないことが多いのです。目の前で、「貸し出し致しておりま~す!」と大きなこえで言っても・・・です。


それでも、ある程度オペグラを借りられる方のパターンがあるような気がします。それは、親子連れとカップルです。「ねぇ、借りない?」「そうだね~。」「いくつ借りる?」という感じで会話も弾み、にこやかに借りて行かれることも多いです顔


●よくある質問

この席ではオペグラが必要でしょうか?


→私たちの回答は・・・

ご自席に行かれるまでにお立ち寄りになるお客様からのご質問です。およその目安はありますので、お席をお尋ねして明らかにあった方が良い場合はそのようにお伝えしますが、微妙な場合はお時間さえあれば、ご面倒ながら実際にお席まで行って、ご自身の目で確認し、借りるかどうか検討されることをお勧めしています。


●客席内では…

オペグラを借りたものの、使い方がわからないという方が多くいらっしゃいます。特にちょっぴり年配の方となると。多くは、倍率がいいので(6~8倍くらい)レンズを覗いた先がアップになり過ぎていて、見えないと思われるようです。時々、お客様と一緒になって代わる代わるレンズを覗き、ミニレクチャーをすることがあります(笑)


●不具合に気が付いたら…

開場準備の段階でも、終演後も、一台ずつ不具合がないかチェックを行っておりますし、焦点もある程度合わせています。が、希に故障などがみつかることがあるかもしれませんので、その場合はご遠慮なくお申し出ください。開演してからでは折角借りたのに役に立ちませんので、使用方法や不具合など、開演までに余裕を持ってお確かめくださいね。



時計開演5分前

一旦開演してしまえば、次は休憩までタイミングはありませんから、ギリギリまでなるべくお借りいただきたいな・・・と思うのですが、客席に入り、落ち着くのが遅れてしまってはなりませんので、少しするとお声をかけるのを控えるタイミングでもあります。



カクテルグラス休憩中

この時点で、ふとオペグラの貸し出しに気づかれる方がチラホラあったり、実際に公演を見て必要と思われて借りにいらっしゃりと、色々です。



星空終演後

仕事としては、お返しいただくお客様の対応をします。また、一台ずつきちんと アルコールによる消毒と、不具合のチェックも行っています。うっかり、返却を忘れてお帰りになる方もチラホラいらっしゃいます。後で触れますが、保証金がもったいないですので、お気をつけくださいね。新しいものを買った方がお得になりますよ!


ここでオチがあります。

「え~、貸し出しがあったんだぁ~~~」と残念そうにされるお客様の多いこと悔しい><

「あんなに頑張ってお声をかけていたのになぁ~~」

 

やはり、すべてが終わってからでないと、待ちきれないワクワクがあっては目にも入らないのですね。(いつも実感うふふ

 


オペラグラスオペグラの貸し出しシステム(私の勤務経験では)


¥一台につき、

貸し出し料 数百円程度

保証金 数千円程度(結構なお値段sei

合計を戴いています。


保証金は、返却時にお返しするものですので、実質の貸し出し料はリーズナブルです。万一故意に持ちかえるような方がいらした場合に備えます。故意に壊す方はいらっしゃらないことと思いますが、記念にかどうか、持ちかえる方は時々おいでです。(ホールのロゴが入っていたりして、色も一般で販売されているものと違うなどすると、気持ちはわかりますが困る


ただ、このような制度を知らないでいらしたお客様は、遠目に案内板の保証金に目がいった段階で、その高さに驚かれて「やっぱりやめた!」という感じでUターンされる方が多いのが残念です。


また、実際に一旦申し込まれ、料金システムの説明を受け、財布を開けてから「ごめんなさい。お金が・・・汗」と取りやめる方も結構多くいらっしゃいますので、もしそのような場合でも、全く恥ずかしいことはありませんので、大丈夫ですよ。むしろ「わかるわかる…」と私も思ったりなんかしてニコ


また、私の仕事場では開場中はレンタルをやめても全額お返ししますが、開演後は途中で返却の場合でも、通常通りの料金を戴いていました。


いかにも貸し出しのありそうな公演に行かれたら、貸し出しの有無を係員にお尋ねになってもいいかもしれないですね。見つけられたら、是非一度お試しくださいませウィンク


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