電波遮断装置 | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

京都大学などでの入試問題の流出事件を受け、ニュース番組では中国や韓国でも小型カメラなどを使って外部と情報をやりとりする手口と、その厳しい取り締まりについても紹介しています。


ある番組では、会場と外部の電波の遮断も必要なのではと、コンサートホールなども少し、取材していました。(劇団四季の公演でしたね…。)


携帯電話の電源をお切りいただくのは、クラシックのコンサートホールでは、常識のマナーであると思いますが、実際に、電源を切るところまでやってくださる方は、まだまだ完全とは言えないのが現実です。


例えば、マナーモードにしている、サイレントにしているという具合です。もし、バイブレーション機能がONにしてあれば、受信したときの音は、静かな客席ではかなり目立ってしまいます。音が鳴らなくても、携帯を見ることで、液晶の光が周囲の迷惑になったり、携帯を開いたり閉じたりするカチッという音まで響きます。



ところで、この電波遮断装置ですが、相当前からコンサートホールなどでは導入されており、半分当たり前のような気がしていますが、現在私の勤務先では、昨年初めて導入されました。


その時、初めて知ったのですが、お客様の持ち物をホール側の都合で勝手に操作するからという理由で、「電波遮断装置を導入しているため、会場内では携帯電話が通じない」という、お断りの内容の掲示をしなければならないと、法律で定められていると教わりました。


これまで、既に導入されている様々な施設や、元勤務先でも、そのような掲示を見たことがない気がしていたのですが、見落としていただけなのかも知れません。もしかしたら、最近施行されたのかもしれません。


この件に関する法律については未だ全く勉強しておらず、常日頃から当たり前に思っていた私には少なくともトリビアでした。ですので、そんな掲示をみかけたら、「携帯の電源を切らなくていいですよ。」という意味ではありませんので、お間違えのないようにお願いしたいと思います。


そして…もう一つ、マナーに関しましては、

①遮断装置が入っているからといって、100%完全に防げるものではないので、機種によっては実は電波が届いてしまいます。これは技術のいたちごっこのようで、遮断装置を最新の物に変えてもキリがないのが現状です。



②電波遮断装置が導入されているコンサートホールであることがわかっていても、コンサートホールによっては、その装置がONになっているかどうかは、公演によって違うこともあります。理由はわかりませんが、もしかしたら、ホールが主催の場合と、レンタルされる場合で、予算の都合などで差が出来てしまう可能性もありますね。


いずれにしても、電波遮断装置に関係なく、電源はきちんとお切りくださいね。