コンサートホール客席の扉について少し、お話したいと思います。今日は豆知識のテーマで、次回はマナーのテーマからでと考えています。
たいてい、2重扉になっています。内側と外側の間の空間を「前室」と呼びます。レセプショニストは、1ケ所の扉を全部1人で扱うとなると、2枚1組で内外、合計4枚の扉をケアすることになります。実際には、×2ケ所以上の扉を扱うことがほとんどです。
さて、この扉ですが、実際に開けてみたことのある方はおわかりかと思いますが、大変に重く、扱いづらいものです。ですので、仕事用のパンプスにはドアと床の間に挟まったり、ドアの角で擦った傷ができています。指を負傷したことも何度かあります。激痛が走りましたが、それどころではありません!早く、扉を…!
中に場内係がい居る箇所では、内側は中の、外側は客席外で待機しているレセプショニストが開けるなど、同じコンサートホール内でもその場その場によって、パターンがありますが、一つ言えることは、どの扉を誰が担当するのか、どのタイミングで開けるのか、というのは厳密に決まっているということです。それほど、コンサートホールにおける扉の扱いは様々な観点から重要であるということが言えます
実は、扉の左右のどちらから閉めるなど、スタッフの間できちんと決まっています。
もし逆の方から開けようとしても、なかなかスムーズには開きませんし、大きな音がしてしまいます。扉そのものはどちらが先でもいいようにできていますが、だいたいは、お客様の動線から考慮して、決まっているものではないでしょうか。
また、扉の閉め方についても、
全閉
片方だけ閉める「片扉」(かたとびら)
という種類があり、コンサートの進行の場面、場面に応じて決まっていて、使い分けられています。
演奏会に行かれる方は、かなり無意識のうちに扉を通過していらっしゃることと思いますが、意識してみるとレセプショニストの動きに決まりがあるのがわかると思います