冬場のコンサートホールで大活躍のクロークですが、冬場に限らずコンサートホールに限ってのクロークに意味があります
お客さまに身軽になって演奏会をお楽しみいただきたいのはもちろんなのですが、実は、コンサート会場にクロークを設置する本来の目的は、残響に秘密があります。
私はたまたま、かつてホール関係の上司に雑談の中で教えてもらったことなのですが、レセプショニストのなかでも、知っている人はとても少ないのではないでしょうかもしかしたら、ほとんど知らないかもしれません
荷物はもちろんですが、特に冬の分厚いコートをみんなが会場内に持ちこむと、かなり音響効果にも影響を及ぼしてしまいます
残響何秒というのは、満席の設定で計算してはあるものの、荷物やコートのことは計算されていないのです
でも、正直言って冬場のクロークはただでさえ悲鳴を上げる忙しさです。忙しいだけならまだいいのですが、飽和状態で場所にも困ったり、いろいろ複雑です。お客様も、クロークの混雑を避けたり、コートを膝掛けにしたりと、ご要望があって手元に置かれる方もいらっしゃいます
結局、自然と許容範囲のうちに毎日のコンサートが開催されていることになっているのかもしれませんね極力お預けいただき、少なくともせめて座席の背もたれに掛けることは、御遠慮いただければと思います