雨降りのコンサートの日、陽射しのキツイ日
、雨の降りそうな日・・・
。
コンサートホールでは「傘」がなかなか厄介です。
傘は、雨傘・日傘・折りたたみ傘とみんな含みます。
長傘の場合、狭い座席では煩わしい存在です。コンサート会場の入り口で傘立てが出ているときは、まずご利用になることをお勧めしたいです。恐らく、収容人数の全員分の傘立てが用意されていることはまずないと言ってもよいと思います。だから、早い者勝ちです
しかし、傘立てのないコンサートホールも少なからずあります。
このような場合、あるいは敢えて中に持ち込む場合のマナーについてお話します
まず、どこのホールに行っても、クロークでは傘はお預かりしないのが一般的です。
未使用で濡れていなくても同じです。ただし、折りたたみ傘を、完全にバッグの中に納めていただく分には問題ありませんが、バッグの脇のポケットにニョキっと出ている状態や、単品ではお預かりできません。
では、どうすればよいのでしょうか
座席のひじ掛けや背もたれ、手すりなどに掛けていらっしゃるお客様に、レセプショニストは「恐れ入りますが、傘はお座席の下に横に寝かせてお置きください。」と、ご案内しているはずです。
以前、実際にあった話ですが、座席で目立って傘を立て掛けていらっしゃるお客様に、上のようにお声をかけに行きました。その時は「はい。」とお返事くださいましたが、しばらくしても同じ状態。きっと、もう既に何度か、別のレセプショニストにも声をかけられたかもしれません
そのお客様はプチッと切れた様子で「わかっています。でも、まだ人が通るでしょ・・・。始まったら、床に置きます
」
ふぅ~。
このお客様はご自身のお座席に対して垂直(縦)に置いていらっしゃって、これは、他人(隣)の座席下に自分の傘がはみ出してしまうのを配慮されたからなのだろうと思います。実は、ご案内のときに抜かしてしまうこともあるのでしょうが、傘は「横に」寝かせてと言っています。
ちょっとしたマナーについてまだまだ系統立って浸透していないのが原因だと思います。正直、お客様がほとんど演奏会に慣れた方という時は、お声掛けゼロということもありますし、反対に、ほとんどの方に傘のお声掛けでヘトヘトになってしまうこともあります。お互いに常識としてわかっていれば、横に置く遠慮も要らなくなります
コンサートホールでは、着席と同時に傘を床に置いてくださらないと、わかっていて後で置くつもりでいても、残念ながらお声がかかってしまいます
開演の瞬間にみんなに一斉にお声掛けにいくのは不可能ですし、演奏が始まってしまってはもうお声がかけられません。、申し訳ないのですがそうせざるを得ません
そもそも、何故傘を寝かせて床に置かなければならないのかといいうと、これも上のお声掛けのときに一緒にお伝えするのですが、「演奏中に傘が倒れて音が出てしまうといけませんので」ということです。それに、前後左右の方が迷惑
になることもありますし、座席の場所によってはステージの視野に入って見苦しいこともあるからです。
たまに頑固に「しっかり持ってるから」などとおっしゃる方もありますが・・・。
コンサートホールでの常識
♪傘はクロークでは預かってもらえない
♪座席の下に横に寝かせて置く
と、覚えてくださいね
きれいな日傘などは特にそうですが、床に置くなんて汚れてしまうという心配もあります。そんな時はレセプショニストに声をかけて、傘袋をもらってくださいね。
たいてい、ホールの入口で傘袋をお配りしたり、床に置いてとお声掛けの際に「よかったら・・・」とお勧めしたりしています
それから、杖はこの限りではありません。床に置かなくても大丈夫です。
何故なら、お客様のお身体の一部とみなすからです
ただ、杖がなくても「とりあえず」平気な方は、置き方など、なるべく周囲にご配慮をお願いしたいと思います。
最後に・・・座席の下はもちろん、傘立てに立てたものの、帰り際には雨が上がっていた。という時も、どうか、お忘れになりませんように