変態的な映画好きは絶賛する、という映画なので興味を持って観ました。
変態、と言ってもエロという意味ではなく
マニアというか変わり者、というか
ちょっと好意を持ってそんな言い方をするんだと思います。
もちろん映画館ではなくてアマプラで。
この映画です。
ハンガリーのタル・ベーラ監督の「サタンタンゴ」です。
上映時間は7時間18分のモノクロ。
なのに150カットしか使っていないという、長回しが多用されています。
だから一つのどうでもいいようなシーンが延々と続きます。
多いのは人が歩くシーン。点になって見えなくなるまでずっとその後ろ姿を追っています。
ゴミが吹き荒れる中を歩くシーンも延々と
先生、と呼ばれる爺さんが酒を飲んで息しておしっこしてまた酒飲んで、なんてシーンも延々と見せられます。
途中何回も寝落ちしちゃって💦
恥ずかしながら4日くらいかけて観ました。
途中で観るのをやめようかと思ったけど、観ちゃうんです。
酒場で村人が呑んだ騒ぐシーンがあるのですが、そのアコーディオンの音が単純なメロディでずっと繰り返される。
頭が変になりそうなんだけど、ハマるんです。
パンを頭に乗っけてる変な人もいます。
そしてその酒場のシーンが別の角度から見られていることを知った時に、この映画は最後まで観ようと決心しました。
ストーリーはなんのことはない話なんですが、キリスト教の意味があるみたいで、私にはうまく考察できません。
有名な猫虐待シーンもあるのですが、私には虐待に見えなくて、少女と遊んでいるようにも見えました。実際、少女と1ヶ月くらい一緒に生活して遊んでいた猫だそうです。
だから逃げません。
あと叩くなどの虐待はしていません。
殺したわけではなくて、睡眠薬で眠らせただけ、というのも「可哀想」という意見が沢山ありますが,睡眠導入剤を常用している私は、そこまで不快感は持ちませんでした。
その後監督に飼われたそうです。
私は猫を何匹も飼ったことがある猫好きですが、こういうふうに思っちゃうところが,この映画を面白いと思った私の変態要素なのかもしれません。
結局、どういうことだったの?
という終わり方をします。
でもでも
とにかく貧しいハンガリーの貧村、
ずっと雨が降っていて道路はぐちゃぐちゃ
埃っぽくて不潔
風呂なんか入らないし体を拭くだけでましなほう。
靴履いたまま汚そうな寝具にくるまって寝る。
そしてモノクロの長時間
私は嫌いではないです。でも星は3つかなあ。
でもまたあの世界にどっぷり浸かってみたいと思うし、
日常生活で一人でぼーっとしてると、自分がこの映画の登場人物になったような感じになります。
実際に映画館で観た強者は、途中で食事の時間があったそうです。
アマプラで見られますが、安易におすすめはしません。
レビューは星一つから5つまで様々です。