小澤征爾さんが逝去されました。
私たちクラシック音楽ファンには雲の上のような存在でしたが、晩年には毎夏に小澤塾を開催して、若い音楽家の指導をされていました。
私の教え子もそれに参加して、今は海外オケで活躍しています。
そんな小澤さんは海外での活動が多いので、私は生で見たことは2回しかありません
最初の時は、私がまだ中学生だった時です。
「オーケストラがやってきた」というテレビ番組の収録の観覧チケットをもらい、見に行きました。
その時のゲストが若き日の小澤征爾さんでした。
司会は山本直純さんと真理アンヌさんでした。
そのあと学校の図書館で、小澤征爾さん著の「ボクの音楽武者修行」という本を読んで、そのスケールの大きさにドキドキしました。
その後、残念ながら生の演奏を聴く機会もありませんでした
今から5年くらい前に、夏休みに長野県松本市の「美ヶ原高原美術館」の駐車場で、小澤征爾さんにそっくりのお年寄りを見ました。
ボサボサの白髪で痩せ型、ちょっと険しい顔つき
あまりにも似ているので
「小澤征爾さんに似ているって言われませんか?」と思わず声をかけたくなりました。
その人は私の視線に気づいて、私の方を眼光鋭く見てきました。
威圧感がすごくて、声もかけられないまま離れてしまいました。
世の中には似た人もいるもんだなあ、と
翌日、松本市街に降りて行って街中を歩いていると、なんとちょうどその時「セイジオザワ松本フェスティバル」が開催されている最中だったのです
海外にいると思っていた小澤征爾さんが今はこの松本に
松本フェスティバルのHPを見たら、私が高原美術館に行った日は、ちょうどフェスティバルの真ん中の休日の日でした。
小澤塾に参加していた教え子ちゃんに話を聞いたら、お孫さんもフェスティバルに遊びにきていたそうで、高原美術館まで遊びに行ったのではないか、と言っていました。
つまり、あのそっくりさんは本物の可能性大、というか本物だったと思います。
今、野球界ではアメリカで活躍する大谷翔平さんがすごい人気です。
でも今から何十年も前に、アメリカからヨーロッパまでの有名オーケストラの音楽監督をやった小澤さんは、クラシック音楽という一般には馴染みの深くない分野だけど、そこでものすごい活躍をして、日本人の音楽家として世界で活躍する先駆者になった人なんです。
それに日本を代表するオーケストラのNHK交響楽団から嫌な目に遭わされてからの世界進出という、強靭なメンタルも持ち合わせている人です。
日本の大財閥の娘の江戸京子さんが最初の奥さんだったりと、運にも恵まれていたのかもしれません。
日本の大きなレジェンドがお亡くなりになって
本当に残念です。
ご冥福をお祈りいたします。