ユノさんのバースデーパーティー当日。
サッカーチームの子どもたちとのやり取りはグラウンドで、練習後に行われるらしく、子どもたちへのお土産もビリョンさんがバスケットに詰めて届けるそうだ。
一方、アトリエプラダではキッチンで料理とデザートの最終段階の作業が行われる中、ヒチョルさんが店内の飾り付けの指示を出していた。
もう、何ていうか取りどころ満載で、カメラのメモリーを新品にして良かったとつくづく感じた。
大賑わいのアトリエプラダを外から覗いている人物がいることに気がついた。
「イ テミンさん」
「こんにちは。今日はパーティーなんですね」
「あの、スニちゃ、いや、姉は…」
「先日は大変失礼しました。ヌナはここでの生活がとっても楽しいみたいですね。表情が活き活きとしてる。もし、無理にソウルに連れて帰ったとしてもあの表情は見られないでしょう。このまま諦めてソウルに帰ります。ヌナ、いや、シム チャンスニさんによろしくお伝え下さい」
イ テミンさんは深々と一礼すると、タクシーに乗って去っていった。
夕方、ビリョンさんとユノさんが戻ってきた。
「あ!お前、主役はまだ来ちゃダメだろ!まだ飾り付けが終わってないのに!」
「なんだよ〜一人でいるの寂しいよ〜」
ヒチョルさんとユノさんの攻防は、ユノさんが外のテラスで待つということで決着がついた。
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