スニちゃんの作業が始まった。

サッカークラブの子どもたち用のマカロンから始めるらしい。

大人たちは夜食べるけど、子どもたちは昼間に食べるからということと、メインのケーキのデコレーションの一部を先に作るということもあるようだ。

ピンク、黄色、オレンジ、ミントグリーンのマカロン生地をどんどん天板に絞り出していく。

スイスイと出して行くから簡単なのかなと思いながらシャッターを切っていると、不意に声がした。

「あんた、お菓子をなめんじゃないわよ」

「ハイ、ごめんなさい」

クスクスと笑いながらビリョンさんが僕に飲み物を出してくれる。

「料理はあとから調整できるけど、お菓子はそれができないから難しいよ。今年のケーキはみんな期待してるし」

「悪かったな、毎年簡単なデコレーションで」

「クッデのケーキも美味しいよ」

「ヒョン、慰めはいいよ」

「もう、クッデ、凹みながら仕込むと料理も凹むよ!」

ビリョンさんとクッデさんのやり取りはリズム感が良くて聞いていて楽しい。

予め許可を貰っていたので、僕はスニちゃんだけでなく、クッデさんやビリョンさんの姿も撮っていった。




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