「チャンミン、大丈夫か?」


「らいじょーぶれーす!」



大丈夫じゃないよねー


でも、チャンスといえばモロにチャンス。


喰うか?


既成事実を作ってしまえば、あとは簡単だ。


「チャンミン、危ないから、ちゃんと掴まって。」


「はーい。」


ぎゅっとしがみつく様子はコアラのようだ。


物凄く酒臭いけど、それはそれで隙だらけな感じでいい。


「ゆのさーん、なんかいいにおいがするー。」


クンクンと首筋に鼻を近づけてくる。


って、おい!


唇が首に掠ってるんだよ!


襲うぞ!



「チャンミン、もうすぐ着くから。」


「んー、どこー?」


俺んちに決まってるだろう!


ああ、頼むからエレベーターの中で絡みつくのは勘弁してくれ。


寝てる子が起きるじゃないか。


泥酔の割には足元は結構しっかりしてるんだよな。


顔はフニャフニャだけど。



「ゆのさーん。」


「ん?」


「おんぶ。」


「は?」


「おーんーぶー。ぼく、もうあるけなーい。」


「はいはい。」




うおっ!


腕も足も俺の体に絡みついている。


クロスした足首が俺の腹の下に当たっている。


どうしたらいいんだ。


これ、ヤバいだろ!



ていうか、耳にチャンミンの息が!


くそっ!



ダッシュだ!



続きます。


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