「あの…」
「ん?」
「昨夜は…その…」
チャンミンは目の前のベーグルサンドに手を付けずに俯いている。
「パンツ一枚でいたということは…その…」
くすくす。
もう少し焦らして楽しもうかと思っていたけど、逆効果になりそうだから…
「自分から脱いだのは間違いないけど、パンイチになってすぐにベッドに潜り込んで眠っちゃったよ。」
「で?」
「それだけ。俺は泥酔して寝てる奴に何かするほどゲスな野郎じゃないよ。」
チャンミンは大きく息を吐いて、椅子の背もたれに寄りかかった。
「さ、朝メシにしようぜ。」
「はい。」
貞操の無事を知って安心したチャンミンは、モリモリとベーグルサンドのセットを食べて、食後のコーヒーを飲んでいる。
外の景色を眺めつつ、チラリとチャンミンを見ると目が合った。
その慌てて目をそらすあたり、マシでそそられる。
くす。
まあ、いい。
時間はこれからたくさんある。
どうやって口説こうかな。
おわり
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