※別ブログに載せていたお話です





今日はユノヒョンの誕生日だ。

日付が変わった直後から、僕の横ではスマホがピンコンピンコン鳴りまくっている。

そして、そのスマホの持ち主はスマホの画面をひたすら見ている。

「ヒョン、メッセージ確認しないの?」

「まだいい。」

「ふーん。」


さて、送信っと。

「!」

やっとスマホを弄ったユノヒョンは口元に手を当てて聞こえるか聞こえないかの声で「てへっ」と笑った。


「ヒョン、ケーキあるよ。今食べる?」

「食べる。」

「いいの?明日ってか、もう今日だけどパーティーでしょ?」

「お前が用意してくれたケーキは絶対食べる。」

「そお?」


でゅふ。

「このケーキ、どこの?凄く旨い。」

ハムハムとケーキを食べながら、ユノヒョンはケーキを見る。

「特注なんだよ。」

「へえー、甘さもちょうどいいよ。」

ケーキを食べ終えて、シャンパンを飲んだヒョンは、ケプッとゲップをした。

「このシャンパン、ピンク色なんだな。」

「このピンク色は赤ワインで作るんだよ。」

「へえ、そうなんだー」

二杯目のシャンパンを味わうように飲んで、目の周りを少し赤くしたヒョンは、スマホをチラチラさせる。

「お前、なんですぐにメッセージよこさないんだよ。」

「誕生日を迎えた瞬間は僕のものだから、メッセージの一番乗りは譲ったんだよ。」

「…そっか。ならいい。」

ぶっきらぼうなセリフを吐くくせに、表情はクスクスと笑い声が聞こえそうなくらい嬉しそうだ。

大勢集まるパーティーでは、きっとこんな顔しない。

僕だけの特権。

ユノヒョン、生まれてきてくれてありがとう。


僕と出逢ってくれてありがとう。

これからも、ずっと僕の半身でいてくれるよね。

連理の枝のようにずっと。



おわり


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