『怪盗MAX現る!』
新聞やネットニュースに大きく出た記事。
昨夜は夕食のあと、チャンミンとケーブルチャンネルで映画を見たりして、二人で過ごしたのに。
朝だって、俺が目を覚ましても隣で眠ってた。
やっぱり違ったのかな。
それならそれでいいんだけど。
「ユノ?食欲ないみたいだけど、調子悪いの?病院行く?」
声にハッとしてチャンミンを見ると、心配そうな顔で俺を見ている。
「大丈夫だよ。ちょっと考え事してた。オムレツ冷めちゃうね。ごめん。」
「ほんとに?ほんとに大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。それより、今日の帰りはいつも通り?」
「会食の予定もないから、真っ直ぐ帰ってくるよ。夕食一緒にね。」
「うん。」
パンケーキとオムレツ、温野菜のサラダ、フルーツヨーグルトの朝食を済ませ、食後のコーヒーを飲みながら、ダイニングから見える庭を眺めるユノ。
ユノはここから見る朝の庭が好きだ。
「朝は庭がキラキラしていて凄く綺麗だ。」
朝露に濡れた芝が朝日を受けてキラキラと光っているのを言っているのだ。
チャンミンはユノのそういう一面を見る度に自分の中に温かい何かが広がるような気がする。
「ユノだって綺麗だよ。そろそろ出るよ。いってきます。」
「いってらっしゃい。」
二人が玄関へ行こうとすると、起きたばかりの感じのミンホがあくびをしながらダイニングにやってきた。
「おはよー。」
「おはよ。眠そうだね。」
「んー、昨夜遅かったんだ。チャミニヒョンいってらっしゃい。」
チャンミンはミンホの髪をクシャッとしてダイニングを出ていった。
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