MAXから宝石を盗まれた被害者について調べていくうちに、ユノはあることに気が付いた。
被害者本人ではなく、その1代前の人間関係がリンクしていたのだ。
「みんな同じ大学の同じ学部…同級生だ。」
ザワザワと、毛が逆立つ感じがする。
大学名で気が付いていた。
一流大学ということもあったけれど、チャンミンが話してくれた家族のエピソードで登場していたからだ。
チャンミンも弟のミンホも学んだ大学。
当然二人の父親も祖父も卒業生だった。
「お祖父様は学部が違う。」
被害者たちの1代前の世代は祖父と同世代のはず。
学部が違うんだから繋がりはないはずだ。
しかし、ざわつきは止まらない。
どういうことだ?
お祖父様が関わっているのか?
チャンミンの祖父は曾祖父が若い頃にできた子だったから、財閥の後継者として実務に就くまで多少の時間的余裕があった。
その時間的余裕の期間に本来学びたかった考古学にのめりこんでいたのだ。
実務から完全に引退した現在は、韓屋造りの別棟で暮らして考古学や民俗学の研究をライフワークにしている。
シム財閥の先代当主(現当主はチャンミンのお父さんです。by管理人)だから、ネットでかなりの情報は追える。
ユノはチャンミンの祖父であるシム スンジェについて調べ始めた。
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