ヒチョルヒョンは言った。

チャンミンは人間だ。

しかも、その中でも住む世界が違う。

だから、その世界で暮らしていけるように沢山勉強しなきゃダメだって。

俺をお嫁さんにしたことで良くない噂が出るような甲斐性なしではダメだって。

誰にも文句言わせないように完璧になれって。

だから、俺頑張ったんだ。

上流社会に通用する所作も身に付けたし、見た目も磨いてきた。

お料理は残念ながらセンスがなかったけど、技術は身に付けた。

掃除だって洗濯だって、女中頭に教えてもらった。

語学も頑張った。

財閥の跡取りならば、海外へ行くこともあるだろうから、言葉と同時にその国の文化も学んだ。

剣術も、合気道も身に付けた。


そして、ヒチョルヒョンの許可が出て、俺はあの藤棚へいくことになったんだ。


「俺様の勘では、チャンミンはお前のデスティニーだ。もし、当たっていればあいつはお前を目の前にして我慢できないだろう。」


デスティニー。

ホントにそうならいいな。

チャンミン。

初めて会った時から俺はお前しか見ていないんだから。


Fin