パティシエたちが腕をふるいにふるったデザートはとても美味しくて、しばらくは四人ともそれぞれのお皿の上のデコレーションの話ばかりしていた。

半分くらい食べて落ち着いた頃、ユノが双子たちに話しかける。

「もうじき元服だな。儀式の内容は頭に入っているか?」

「うん。」

「父上の元服式の絵巻物を見せてもらったよ。素晴らしかった。」

「僕らもあんなふうにできるかな。」

「できますとも。君たちは僕らの自慢の息子たちですからね。」

チャンミンの言葉に照れてお互いを見る双子たち。

「…父上、お父様、教えて欲しいことがあるんだ。」

ドフンが手にしていたフォークを皿のふちにおいて、ユノとチャンミンを見つめた。




「なんですか?」

チャンミンもフォークを置いて、座り直す。



「…あの…」

話を切り出したドフンはモジモジしている。


「あのっ…僕らを産んでくれたお母様が誰なのか知りたいんだっ!」

ドンジュはここまで言い切ると、俯いてギュッと目をつぶってしまい、それにつられるようにドフンも目をつぶってしまった。




「それを知ってどうするんです?」


「僕たち、元服だから!産んでくれたお礼を言いたいんだ!」


ユノとチャンミンは顔を見合わせた。