周りの風景が濃い緑に染まりつつあり、夏の装いを感じます。パラパラと真夏日がありつつ梅雨到来。蒸し暑さに不快感を覚え、青春の香りに胸を踊らせてしまうような、そんな夏が近づいてきました。
久々の投稿です。
都心ではコロナの第二波が来そうなそんな予感がしつつ、皆様如何お過ごしでしょうか。

最近、少し時間に余裕ができ、読み直そうと思っているライトノベル。
初版発行2003年。
橋本紡著による半分の月がのぼる空。
この名作を覚えていますか?読んだことがない方は、是非ともお読みください。


ふとした瞬間に、生と死を感じてしまう病院で出会い、少しづつ2人の心情世界を広げていく。
『あたし、たぶん死ぬの』
そんな哀しい言葉を、なぜか笑いながら言えてしまう、哀しい女の子。
その子を勇気づける為に奮闘するが、自らの無力さに打ちひしがれる男の子。
普通の少年と少女の、だけど"特別"な物語。


少しの重みと、勇気を備えつつ、幸せを運んでくれる。今、何も無い瞬間を幸せなんだと改めて感じることができる。
なにごともなく過ぎてしまった日々。そんな日々を、懐かしく思ったことはありませんか?だれの記憶にも残らないような、そんな当たり前の感情や思い出を、ふとした瞬間に懐かしいと感じてしまう。そんな、"当たり前"を物語にした、でも、特別な物語。
I love youを月が綺麗ですね、と訳したとか訳してないとか、そんな逸話がある夏目漱石も涙せずにはいられない、そんな、半分の月がのぼる空。
いちご同盟、四月は君の嘘、君の膵臓をたべたい、等々、似た感動作品もいくつもありますが、またちょっと違った感動作品。
御一読ください。



それでは。