艶闇Arrogate | サイクラノーシュ発信局

サイクラノーシュ発信局

中央競馬、南関東4競馬、地方競馬の重賞競走を予想しています~!
予想がメインですが、近況やデータなどの情報も随時お送りします。

こんにちは、艶闇です!


昨年の3歳世代はアメリカンファラオの誕生に湧き、今年はナイキストに湧くのかと思いましたが、この世代を席巻し、ひいてはアメリカ競馬の頂点まで上り詰めたのがアロゲート。
今回はそのアロゲートについてのまとめです。
(最終更新 2017/7/23)


Arrogate (アロゲート)


【生年月日】2013年4月11日
【性齢】牡4(2017年)
【毛色】芦毛
【生産】Clearsky Farms
【馬主】Juddmonte Farms
【厩舎】ボブ・バファート(米国)
【主戦騎手】マイク・スミス
【血統】父アンブライドルズソング 母Bubbler(Distorted Humor)
【競走成績】9戦7勝(内重賞4勝)
【生涯賞金】US$17,102,600(Wikipediaより)
【受賞】エクリプス賞最優秀3歳牡馬
【レーティング最高値】134

(私が作成したJRA風プロフィールはこちらから)



☆総合成績
(開催日/競馬場/レース名/コース/馬場/着順/タイム/騎手/斤量)
2017.07.22 デルマ サンディエゴハンデキャップ ダ8.5f 速 4 未発表 M.スミス 57.2
2017.03.25 メイダ ドバイワールドカップ$サイクラノーシュ発信局 @ 競馬版 ダ2000m 重 1 2:02.15 M.スミス 57.2
2017.01.28 ガルフ ペガサスワールドカップ$サイクラノーシュ発信局 @ 競馬版 ダ9F 速 1 1:46.83 M.スミス 54.2
2016.11.05 サンタ ブリーダーズカップクラシック$サイクラノーシュ発信局 @ 競馬版 ダ10F 速 1 2:00.11 M.スミス 55.5
2016.08.27 サラト トラヴァーズステークス$サイクラノーシュ発信局 @ 競馬版 ダ10F 速 1 1:59.36 M.スミス 57.0
2016.08.04 デルマ オプショナルクレーミング ダ8.5F 速 1 1:41.76 R.ベハラーノ 53.0
2016.06.24 サンタ オプショナルクレーミング ダ8.5F 速 1 1:41.14 R.ベハラーノ 53.5
2016.06.05 サンタ 未勝利戦 ダ8.5F 速 1 1:41.80 R.ベハラーノ 54.5
2016.04.17 ロスア 未勝利戦 ダ6F 速 3 未発表 M.ガルシア 56

※ロスア=ロスアラミトス、サンタ=サンタアニタ、デルマ=デルマー、サラト=サラトガ、ガルフ=ガルフストリームパーク、メイダ=メイダン



☆調教・追い切り
Santa Anita 07/15/2017 Dirt 6F 1:11.00 強め
Santa Anita 07/08/2017 Dirt 7F 1:25.60 強め
Santa Anita 07/02/2017 Dirt 6F 1:12.60 強め
Santa Anita 06/25/2017 Dirt 6F 1:12.40 強め
Santa Anita 06/18/2017 Dirt 4F 46.80 強め
Santa Anita 06/12/2017 Dirt 4F 47.60 強め
Santa Anita 06/06/2017 Dirt 3F 36.20 強め
Santa Anita 03/12/2017 Dirt 7F 1:25.00 強め
Santa Anita 03/05/2017 Dirt 7F 1:24.00 強め
Santa Anita 02/27/2017 Dirt 1M 1:38.40 強め
Santa Anita 02/21/2017 Dirt 5F 59.00 強め
Santa Anita 02/14/2017 Dirt 4F 48.60 強め
Santa Anita 01/21/2017 Dirt 6F 1:12.00 強め
Santa Anita 01/15/2017 Dirt 6F 1:12.20 強め
Santa Anita 01/08/2017 Dirt 6F 1:11.80 強め
Santa Anita 12/27/2016 Dirt 6F 1:12.20 強め
Santa Anita 12/21/2016 Dirt 7F 1:24.80 強め
Santa Anita 12/13/2016 Dirt 5F 58.40 強め
Santa Anita 12/08/2016 Dirt 4F 48.00 強め
Santa Anita 12/01/2016 Dirt 4F 49.00 馬なり
Santa Anita 10/31/2016 Dirt 4F 46.80 馬なり
Santa Anita 10/25/2016 Dirt 6F 1:11.20 強め
Santa Anita 10/18/2016 Dirt 7F 1:24.40 強め
Santa Anita 10/12/2016 Dirt 7F 1:25.40 強め
Santa Anita 10/06/2016 Dirt 5F 1:00.80 強め
Santa Anita 09/27/2016 Dirt 4F 48.20 馬なり
Santa Anita 09/17/2016 Dirt 4F 46.60 強め
Santa Anita 09/10/2016 Dirt 4F 49.20 強め
Del Mar 08/21/2016 Dirt 6F 1:11.80 強め
Del Mar 08/14/2016 Dirt 5F 1:01.60 強め
Del Mar 07/28/2016 Dirt 6F 1:12.60 強め
Del Mar 07/20/2016 Dirt 4F 48.60 強め
Santa Anita 07/10/2016 Dirt 6F 1:12.80 強め
Santa Anita 07/04/2016 Dirt 3F 36.40 強め
Santa Anita 06/16/2016 Dirt 4F 48.60 強め
Santa Anita 05/31/2016 Dirt 6F 1:14.40 強め
Santa Anita 05/26/2016 Dirt 6F 1:13.20 強め
Santa Anita 05/20/2016 Dirt 4F 47.80 強め
Santa Anita 05/13/2016 Dirt 4F 49.00 強め
Santa Anita 04/13/2016 Dirt 3F 35.00 強め
Santa Anita 04/06/2016 Dirt 5F 58.80 強め
Los Alamitos Quarter Horse 03/30/2016 Dirt 5F 59.00 強め
Los Alamitos Quarter Horse 03/23/2016 Dirt 6F 1:11.60 強め
Los Alamitos Quarter Horse 03/16/2016 Dirt 5F 59.00 強め
Los Alamitos Quarter Horse 03/09/2016 Dirt 5F 1:01.40 強め
Los Alamitos Quarter Horse 02/28/2016 Dirt 5F 1:02.00 強め
Los Alamitos Quarter Horse 02/20/2016 Dirt 5F 1:02.40 強め
Los Alamitos Quarter Horse 02/11/2016 Dirt 4F 49.40 強め
Los Alamitos Quarter Horse 02/03/2016 Dirt 4F 49.00 強め
Los Alamitos Quarter Horse 01/19/2016 Dirt 4F 48.40 強め
Los Alamitos Quarter Horse 01/12/2016 Dirt 3F 36.60 強め
Los Alamitos Quarter Horse 07/18/2015 Dirt 4F 48.20 強め
Los Alamitos Quarter Horse 07/03/2015 Dirt 4F 48.80 強め
Los Alamitos Quarter Horse 06/26/2015 Dirt 3F 36.20 強め
Los Alamitos Quarter Horse 06/19/2015 Dirt 2F 23.60 強め



☆勝利レース映像


トラヴァーズステークス(GⅠ)


ブリーダーズカップクラシック(GⅠ)


ペガサスワールドカップ(GⅠ)


ドバイワールドカップ(GⅠ)



☆アロゲートの軌跡


(私が作成したJRA風結果はG1競走4連勝とそれ以降こちらで公開しています。)

アロゲートはクリアスカイファームの生産馬で、キーンランドのセールに出され、ジュドモントファームによって56万米ドルで購入されました[1]。

デビュー戦は未勝利戦でしたが、1人気ながら3着に敗れました。しかし次走の未勝利戦で後続を4馬身半差離して勝利すると、続くアローワンスでも5馬身1/4、1馬身3/4差と圧勝で連勝しました。

重賞初制覇かつGⅠ初挑戦となったのが、アメリカ3冠に続く重要な1戦トラヴァーズステークス(GⅠ)でした。ライバルはプリークネスステークス(GⅠ)勝ち馬エグザジャレイター(1人気)、ベルモントステークス(GⅠ)勝ち馬クリエイター(5人気)、上り馬アメリカンフリーダム(2人気)などメンバーは揃い、それゆえにアロゲートは8人気でした。
アロゲートはテンが速い馬ではありませんが、1枠の恩恵もあってか、道中は逃げ。4角までに有力馬が詰めかけてくるも、差は詰まらないどころかどんどん離し、結局2着アメリカンフリーダムに13馬身半差をつけ、トラックレコードで圧勝しました。アメリカでも「とんでもない馬が現れた」と評判になります。


次走、アロゲートは3歳頂点を争うことなく(とはいえ同世代ライバルとされたのはソングバードくらいでしたが)、アメリカ競馬のトップを争うブリーダーズカップクラシック(GⅠ)に出走しました。
いくら化け物の可能性があるとはいえ、相手は正真正銘の化け物カリフォルニアクロームだったため、アロゲートは2人気で出走。カリフォルニアクロームは精彩さを欠いた休養前とは異なり、休養明け6連勝でGⅠ7勝目を飾り、一方アロゲートはトラヴァーズステークスのみだったため、人気以上に前評判に差はありました(後にアロゲートの勝利は"upset"とされていました)。
しかしながらレースは世代交代を強く感じさせる結果となりました。アロゲートはカリフォルニアクロームのペースの中で3番手につけ、4角カリフォルニアクロームよりも早くムチが入り、勝負は厳しいものと思われましたが、いざカリフォルニアクロームが追い出しても差は広がらず、むしろアロゲートは徐々に差を詰め、ゴール前でしっかりと差し切りました。

アロゲート鞍上のM.スミス騎手は「レブロン・ジェームズのような馬だ!」と称え、カリフォルニアクローム鞍上のV.エスピノーザ騎手は「もっと早く仕掛ければ良かったと思わなくもないが、彼は良く走った。誇りに思う。」、A.シャーマン調教師は「勝ち馬は本物だ。負かすべき相手だった」「言い訳できない」と述べ、実力勝負になったことを示唆しました[2][3]。

さて、前年にはこのレースを勝って史上初のグランドスラム(3冠+BCクラシック)を達成したアメリカンファラオという歴史的名馬が誕生したばかりなのに、早速新たな歴史的名馬が(同じ厩舎から)誕生したことは驚きですが、この2頭には奇妙な共通点があります。それは、2頭とも1歳(yearling)の時に他馬からダメージを受けたということです。アメリカンファラオは尻尾を噛まれ、アロゲートは前歯をやられて病気になりました。アロゲートは多少食事が困難になりましたが、食べっぷりは悪くなかったということだったそうです[4]。

4歳初戦はサンパスカルステークス(GⅡ)が選ばれましたが、馬場を理由に回避[5]。カリフォルニアクロームとの最後の対決となる、1着賞金700万ドルのペガサスワールドカップ(GⅠ)に直行となりました。カリフォルニアクロームは前哨戦を圧勝するも12番枠、アロゲートは順調さを欠くも1枠を引き、またしても真向対決となりました。アロゲートはスタートでふたたびもたつくも、道中ポジションを上げ、直線では後続を楽に突き放し、今年初戦を制しました。勝ちタイムは後に修正され、トラックレコード更新というおまけつきです[6]。


次走は不明でしたが、ドバイからのラブコールを受け、ドバイワールドカップに出走。カリフォルニアクロームは引退していますが、これまでのG1とは違って真ん中の枠であることやキツめのローテであることもあり、1.1倍とはなりませんでしたが、圧倒的1人気にはなりました。スタートは隣のフリアクルサーダに寄られる不利を受け、まさかの最後方から。しかしそんなハプニングにも狼狽えるのは調教師と観客だけ。人馬は非常に冷静にポジションアップし、先行馬をあっさり交わしての圧勝。多頭数中枠、不利を受ける、最後方スタートから前残りのレースを差し切るという新たな経験も積めて、今まで以上に圧倒的存在になりました。B.バファート調教師は「これを見て感動しない人は競馬が好きではないのだろう」と述べ、このレースの凄さを証言しました。アロゲートはこれにより、世界のダートの強豪が集まるレース(BCクラシック、ペガサスWC、ドバイWC)を完全制覇し、獲得賞金は米ドルで世界3位(1位オルフェーヴル、2位ジェンティルドンナ)、北米1位となっています[7]。


次走はサンディエゴハンデキャップに出走しました。スタートは良くなく、後方追走からそのまま反応薄く、直線ではすぐに追うのをやめました。怪我とかではありませんでしたが、気持ち面で不安が出てきました。この敗戦を受けてのパシフィッククラシック予定変更はありません。



☆外部リンク(アロゲートに関するページ)
Racing Post
Equibase
Horse Racing Nation
Thoroughbred Horse Pedigree Query



☆参考・引用
[1]Keeneland 2014 September Yearling Sale
[2]Arrogate overhauls Chrome to win Classic
[3]Arrogate Upsets 'Chrome' in BC Classic
[4]Hard to bad-mouth Arrogate
[5]Arrogate scratched from the San Pasqual
[6]Pegasus World Cup Time Corrected, Arrogate Sets New Track Record
[7]Arrogate Last to First in Dubai World Cup
[8]Arrogate to Return in San Diego Handicap July 22 at Del Mar













↓↓

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


競馬 ブログランキングへ

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


それでは~