今年から日本馬が出走しない海外競走にも注目し始めました。
初めて予想したレースがケンタッキーダービー。そこから応援し続けたアメリカンファラオが、なんと、37年ぶりの米3冠を達成!なんというタイミングの良さでしょう。
ということで、アメリカンファラオについて少し纏めようと思います。
(最終更新 2017/1/13)
American Pharoah (アメリカンファラオ)
【生年月日】2012年2月2日
【性齢】牡3(2015年)
【毛色】鹿毛
【生産】Zayat Stables
【馬主】同上
【厩舎】ボブ・バファート(米国)
【主戦騎手】ビクター・エスピノーザ
【血統】父パイオニアオブザナイル 母Littleprincessemma(Yankee Gentleman)
【競走成績】11戦9勝(内重賞9勝)
【生涯賞金】£5,531,104(1£=186.05円/1,029,078,415.08円)
【受賞】エクリプス賞2歳牡馬チャンピオン(2014年)
【レーティング最高値】138
☆総合成績
(開催日/競馬場/レース名/コース/馬場/着順/タイム/騎手/斤量)
2015.10.31 キーン ブリーダーズカップクラシック

2015.08.29 サラト トラヴァーズステークス

2015.08.02 モンマ ハスケル招待ステークス

2015.06.06 ベルモ ベルモントステークス

2015.05.16 ピムリ プリークネスステークス

2015.05.02 チャー ケンタッキーダービー

2015.04.11 オーク アーカンソーダービー

2015.03.14 オーク レベルステークス

2014.09.27 サンタ フロントランナーステークス

2014.09.03 デルマ デルマーフューチュリティ

2014.08.09 デルマ 未勝利戦 AW6.5F 速 5 未発表 M.ガルシア 53.5
※ベルモ=ベルモントパーク、ピムリ=ピムリコ、チャー=チャーチルダウンズ、オーク=オークローンパーク、サンタ=サンタアニタ、デルマ=デルマー、モンマ=モンマスパーク、サラト=サラトガ、キーン=キーンランド
☆調教・追い切り
2015/10/26 サンタアニタダート4F 46.60 強め
2015/10/20 サンタアニタダート6F 1:10.80 強め
2015/10/14 サンタアニタダート7F 1:23.00 強め
2015/10/9 サンタアニタダート5F 1:01.20 強め
2015/10/3 サンタアニタダート5F 59.80 強め
2015/9/27 サンタアニタダート5F 1:00.00 強め
2015/9/21 サンタアニタダート4F 49.80 強め
2015/8/23 デルマーダート7F 1:23.20 強め
2015/8/16 デルマーダート4F 47.60 馬なり
2015/7/28 デルマーダート4F 48.80 馬なり
2015/7/23 デルマーダート6F 1:11.00 強め
2015/7/18 デルマーダート6F 1:11.40 強め
2015/7/12 サンタアニタダート5F 59.20 強め
2015/7/6 サンタアニタダート4F 47.60 強め
2015/6/29 サンタアニタダート3F 36.40 強め
2015/06/01 チャーチルダウンズダート5F 1:00.20 馬なり
2015/05/26 チャーチルダウンズダート4F 48.00 馬なり
2015/04/26 チャーチルダウンズダート5F 58.40 馬なり
2015/04/05 サンタアニタダート6F 1:11.60 強め
2015/03/29 サンタアニタダート5F 58.60 強め
2015/03/06 サンタアニタダート6F 1:10.40 強め
2015/02/27 サンタアニタダート7F 1:23.80 強め
2015/02/21 サンタアニタダート6F 1:12.40 強め
2015/02/15 サンタアニタダート5F 1:00.40 強め
2015/02/09 サンタアニタダート3F 36.40 強め
2015/02/02 サンタアニタダート3F 36.20 強め
2014/10/26 サンタアニタダート5F 1:00.00 強め
2014/10/20 サンタアニタダート5F 58.60 強め
2014/10/14 サンタアニタダート6F 1:11.80 強め
2014/10/08 サンタアニタダート4F 47.60 強め
2014/09/21 サンタアニタダート5F 59.60 強め
2014/09/15 サンタアニタダート4F 47.80 強め
2014/08/27 デルマーAW5F 59.00 強め
2014/08/18 デルマーAW4F 48.00 強め
2014/08/03 デルマーAW5F 59.80 強め
2014/07/28 デルマーAW5F 59.00 強め
2014/07/22 デルマーAW5F 1:00.20 強め
2014/07/16 デルマーAW5F 1:00.20 強め
2014/06/29 ロスアラミトスダート5F 1:00.60 強め
2014/06/22 ロスアラミトスダート4F 47.20 強め
2014/06/12 ロスアラミトスダート4F 48.20 強め
2014/06/05 ロスアラミトスダート4F 48.00 強め
2014/05/29 ロスアラミトスダート3F 36.80 強め
2014/05/22 ロスアラミトスダート3F 36.80 強め
2014/05/15 ロスアラミトスダート2F 24.80 強め
☆三冠レース映像
三冠競走総集編
ベルモントステークス(GⅠ)
プリークネスステークス(GⅠ)
ケンタッキーダービー(GⅠ)
☆アメリカンファラオの軌跡
デビュー戦こそ敗れはしたものの、そこから破竹の4連勝でケンタッキーダービーへ。
これまでの相手が弱かったなどと言われはしたものの、GⅠ3勝の実績によって1人気に推され、無敗馬ドルトムントらを完封して1冠目ケンタッキーダービーを制す。着差こそ1馬身弱だったが、余裕の内容。勝ちタイムは昨年のカリフォルニアクローム以上だが、特別速いタイムでもなかった。

中1週で挑んだプリークネスステークス。ケンタッキーダービーの2着3着が出走するも、変わらずの1人気、今度は不良馬場を2着に7馬身差つけての圧勝。

そして中2週で挑んだ3冠最終戦にして最大の南関、ベルモントステークス。1人気でこそあったが、2冠馬がことごとく敗れてきたこのレース、評価は絶対とは言えなかった。しかしながらふたを開けると、逃げて差し馬たちを5馬身以上突き放す圧勝劇。しかも勝ちタイムは、圧倒的なセクレタリアトを除くと、過去の名馬たちと同レベルの走破タイム。GⅠ6勝目、そして37年ぶりの米3冠を圧倒的内容で成し遂げた。

父パイオニアオブザナイルはサンタアニタダービーを勝利してケンタッキーダービーに挑むも、2着。続くプリークネスステークスは11着に大敗。種牡馬としてはまだまだ若手で、今回アメリカンファラオが父の雪辱を晴らすどころか、それ以上の偉業を達成したことで一躍種牡馬として高評価を受けることになるでしょう。それはパイオニアオブザナイルの父エンパイアメーカーにとっても大変良いことです。

アメリカンファラオには、sidekick(相棒)が居ます。ポニーのSmokey(Registered Name:This Whiz Shines)です。輸送時、調教時でも支えとなり、この存在は関係者、ファンの間でも語られています。(引用:Pony Smokey a Loyal American Pharoah Sidekick)

3冠達成後初戦、ハスケル招待ステークス。
G1馬コンペティティヴエッジが逃げ、アメリカンファラオが追走する展開。3角あたりで3番手ミスタージョーダンが早くも脱落、そのあとにコンペティティヴエッジを交わしてアメリカンファラオが先頭、そのまま直線へ。先行集団の後方にいたアップスタート、後方2番手のキーンアイスがムチを振るい追い詰める中、アメリカンファラオはムチを入れることなく、差される危険は全くないままゴールイン。公開調教のようなG1でした。

BCクラシックに向けた1戦、トラヴァーズステークス。1人気が不調なレースだけに心配がありましたが、現実のものとなってしまいました。前走とは異なって、スタートから終始フロステッドに絡まれる流れで逃げることに。フロステッド陣営もアメリカンファラオを負かすつもりでの作戦。結果、フロステッド陣営の作戦は「アメリカンファラオに勝つこと」は叶わずも、「アメリカンファラオを負けさせる」ことに成功。フロステッドの作ったアメリカンファラオにとっての苦しい流れは、キーンアイスに活きました。キーンアイスは鋭い末脚が魅力、今回はいつもよりスムーズにポジションをアップ、直線前からすでにフロステッドに消耗させられたアメリカンファラオを差し切りました。
いつもよりも苦しい流れであったこと、キーンアイスにとって有利だったことなどもありますが、それにしても勝ちタイムは悪くないし、今までもアメリカンファラオはこのような流れでしっかり突き抜けていたのは事実ですので、力負けではないのでしょうが、それだけにBCクラシックに向けてどこまで仕上げられるか、心配なところです。
ラストラン、3冠+ブリーダーズカップの史上初「グランドスラム」達成をかけた大きな戦い。
最大のライバルとなるはずだったビホールダーが出走を取り消し、スタミナ切れを恐れる他馬に絡まれることなくすんなり逃げへ。いつも通り、どんなに後続に絡まれようと、徐々にスピードを上げ、直線へ。
ややエフィネックス以下に差を詰められかけるも、それは見せかけで、全く変わらないアメリカンファラオがそこにはいました。これぞアメリカ競馬、いや、アメリカの宝と言わしめる、いかにも「王者」の走りを見せ、6馬身半差の完勝、GⅠ8勝目、そしてアメリカ競馬初の「グランドスラム」を達成。有終の美というには素晴らしすぎる終わりでした。

父はパイオニアオブザナイル、その父はエンパイアメーカー。日本でもそこそこの結果を出したエンパイアメーカー。その孫で、それ以上の馬であれば、日本競馬もいつか産駒がデビューして重賞さらにはGⅠを勝つ日が来るのかもしれません。
☆引退後
2015/11/10追記
父パイオニアオブザナイル、父父エンパイアメーカー、さらに自身の圧倒的な戦績から、種付け料は20万ドルになるとされています。父父エンパイアメーカーが10万ドルですから、相当な期待が寄せられていますね。
2016/2/13追記
アメリカンファラオの初交配相手がアンタッチドタレント(父ストームキャット)となりました。アンタッチドタレントはソレントS(G3)の勝ち馬で、デルマーデビュタントS(G1)の2着馬でもあります。
2016/6/17追記
アメリカンファラオの全妹がトレーニングを始めました。
その名も、アメリカンクレオパトラ(American Cleopatra)です。
兄を彷彿させる名前ですが、こちらは綴りを間違えていないようですね。
アメリカンクレオパトラ(American Cleppatra)

【生年月日】2014年
【性齢】牝2(2016年)
【生産】Zayat Stables
【馬主】同上
【厩舎】ボブ・バファート(米国)
【血統】父パイオニアオブザナイル 母Littleprincessemma(Yankee Gentleman)
2016/8/1追記
アメリカンクレオパトラがデビュー勝ちを収めました。出もそれなりで、早目先頭に立つと押し切り。3人気でした。
2017/1/13追記
1月3日、待望の初産駒が誕生しました。母はカカドゥ。実績のない馬ではありますが、初産駒としての活躍を期待したいところです。

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それでは~