月と日の后 冲方丁 著



藤原道長の娘で一条天皇に嫁ぎ、中宮、やがて国母となる障子の物語

平安時代に誘ってくれる読み応えのある作品でした


何十年か前に 悲愁中宮 という障子より前に一条の后になった定子の作品を読んだことがあり、栄華をほこった道長の娘の障子に対していい印象を持っていなかったのですが、いい意味で覆えさせられました

歴史小説にはよくあるパターンですが…


怨念や呪詛などいかにも平安時代的なものや、人間の寿命など違いはありますが、人の姿は同じだと感じました


成長し続ける障子の姿にも感動しました

なんと6代にわたって帝を見守っていたのです


頻繁に消失してしまう内裏には閉口しましたが


冲方丁さんの作品は読み応えがあって好きです