ある男
平野啓一郎






息子の蔵書を持ち出して。

この人の作品も初めて読んだ。
前半半分ぐらい迄はすごく面白くて、止まらない!と言う感じで読み進めたけれど、後半は、
あ、実は考えさせる話なんやな、
と言う事に気づく、思想的なくだりが増え、今回じっくり読んでみた。


ただ、オチが…
と言うか、締めはこれで良いの?
未回収な部分は敢えてそのままなのね?
と言うのが、解決して欲しかった感!
(これは飽くまで私の視点)


個のアイデンティティについて、じっくり掘り下げた話でした。


自分自信が多感な時期なら、これについても共感や深く考えたりしたのだろうけど、
もうそんな年齢でも、その事について思うことがあるような境遇ではないので、
こう言った人もいるのだな、と言う視点で最後まで読み終えました。


6/22加筆


具体的なことをあまりにも書かなさすぎていると、一体どんな話だったのか思い出せないことに気付いての加筆。


帰化済みの在日韓国人の弁護士が、
夫を亡くした妻の依頼によって、ある人物の過去を遡って行く話。
その中で、戸籍売買などのダークな世界に触れ、
物思う話。