AI 2041
感想
表紙裏には
『最高のストーリー+AI技術解説で描く「20年後の私たちの世界」
・AI保険が個人生活を深層学習、恋愛相手まで決める
・パンデミック対応でAI医療が発達。非接触型社会へ
・完全自動運転とスマートシティ。移行期の課題とは
・没入型V Rがエンタメを一変。東京がメタバース聖地に
・バーチャルAI教師が子どもを教育。才能を開花させる
・量子コンピュータが発達。AI兵器が人類存亡の危機を招く
・幸福の定義が変わり、経済モデルは全く新しくなる』
とある。
本のタイトルは、初版から20年後をテーマとしているので、2041としているが41とAIの字が少し似ていることも意識している、と筆者は言っている。
筆者の一人であるカイフー・リー氏は元Google中国の社長、チェン チウファン氏はGoogle勤務しながらSF小説で何度も賞を受賞している作家。
カイフーリー氏が20年後のAIがなしうるであろう技術を示し、それをもとにチェン チウファン氏が10のSF(空想科学小説)として描いている。
そして、一つの話が終わると「テクノロジー解説」として、AIがもたらす効果や影響などについて解説がある。
500ページを超える分厚い本であるため、毎日、一話ずつ読もうと思っていたのだが、読了まで2週間以上かかってしまった。
私がSFになれていないこともあったと思う。
しかし、未来6「ゴーストドライバー」あたりから小説の世界にすんなりと入り込め、とても面白く読めた。
そして考えさせられた。
未来8「大転職時代」はベーシックインカムの話やAIが人間にとって代わる職業についてなどがテーマ。
未来9「幸福島」では、AIが人間の幸福を最適化できるかがテーマ。
技術解説の中でAIが苦手とするものは、以下の3点であり、これは2041年時点でも変わっていないはずだ、と筆者は述べている。
・創造性
・共感
・器用さ
ここの棲み分けがAIとできれば、未来は明るいのかもしれないと思う。
カイフー リー
チェン チウファン