例えば、野球の日本シリーズ第7戦(つまり日本一をかけた試合)の先発ピッチャー、緊張してコントロールままならずフォアボール連発で3失点、でもそのあとはノーヒット。でも試合は負け。“立ち上がりはともかくナイスピッチング!”なんて褒めてもらえるんだろうか?。 ショパンコンクールの本選。最初の5分、ミスタッチのオンパレード。でも残りの20分は情感豊かに弾ききった、あるピアニスト、6位入賞。褒めてもらえるのか? 晴れの日本ダービー、一番人気の馬、スタートで大出遅れ、でも直線もの凄い脚でごぼう抜きで6着。“あの直線の差し脚に感動した”って褒めてもらえるのか? サッカー日本代表のストライカーが7試合ぶりに得点を決めた。ナイスゴールだったが、辛口評論家のセルジオ越後さんが、“世界のどこに8試合に一回しか点を獲れないストライカーがいるんですか!”とバッサリ。ごもっともだった。
浅田真央ちゃんである。 今回のソチ、リアルタイムで一回も見ることはなかったが、朝の番組でしつこいほどやってたので、イヤでも見るハメになってた。 で、彼女。あのキム・ヨナと10年以上のライバル関係であり、前回の銀メダリスト。ぽっと出の新人ではない、しかもその前回、ショートで完璧、フリーでボロボロってのをやらかしている。近々の全日本の折、「この大会は眼中になく、あくまでもソチ!」と言い放っていた。 なんでもかんでも競馬に例えるなって言われるかもしれないが、キム・ヨナと並んでか、僅かに押えてか、ではあるが1番人気である。 ボク自身は、森元首相と同じく、“いつも肝心な時に転ぶから、案外彼女は、“持ってない”、大丈夫かな~”と思っていたが、実際、ショートプログラムはあんな感じに・・・。ちょっとやそっとのミスではないから、白けまくったものだ。ただある意味予想通りでもあった。 そのあとのフリーは素晴しかったものの6位だ。ボクの気持ちは、先述の例えたちと同じである。 なのに、世間は違う。あれぇ~?なんか不思議。 お店のパートさんと話したら、「ただただ、あの演技に感動したのよ、ショートがどうの、採点基準がどうの、は別にいいの、あの真央ちゃんの姿にね」とのこと。 みんなそうなのか? 確かにその感性は否定しない。 ま、論点が違うといえば違うのかも知れないけど、ボクには到底理解出来ない様である。 オリンピックは4年に一度、金メダルを争うものだ。だからこそ崇高であり世界中が熱狂するのだ。メダル至上主義ではないが、勝ちに行ってる人は勝たないと。真央ちゃんが、ペ~ペ~ならいい、だから高梨 沙羅ちゃんは仕方ないと思うのだ。 フリーが終わった時に泣き出した姿を見て思った。残念ながら、4年経ってもメンタルの強化は出来なかったのね、と。と同時に、内村 航平くんや吉田沙保里さん、ヤワラちゃんってホント凄かったんだな~と。 まだやってる朝の番組やポチポチ見かける真央ちゃんが表紙の雑誌を見て、チャンピオンを讃えようよ!って思うのでした。 ではでは、俊介。