個人的評価★★★★☆
「市立高校七不思議」を特集した超自然現象研究会誌「エリア51」が配布された数日後、市立高校で七不思議の内の3つに関わる事件が起きる。七不思議の中の4つに関係している葉山君は残り3つの事件にも関わることになるが、この事件で意外な真実が浮かび上がることにー。
市立高校シリーズ第5弾。
感想(若干ネタバレあり)
壁男、フルートを吹く幽霊(理由あって冬に出る)、立ち女(さよならの次に来る)、天使の貼り紙(いわゆる天使の文化祭)と、七不思議の中の4つに関わっている葉山君は高校内で立て続けに起きたカシマレイコ、口裂け女、トイレの花子さんという残った3つの事件の解決に乗り出します。
連続して起きる不可解なイタズラの解決までは従来の市立高校シリーズらしい日常系ミステリーですが、今回は3つの事件の解決から導き出されるある真実に切り込んでいきます。
「理由あって冬に出る」からの一連の事件の集大成と言え、物語も一段落ついた感じです。ここで〆でもいいくらいですが、やっぱりまだまだ続きが読みたいですね。
好きなシーンは
「いいんじゃない?」
と
首を突っ込むことに後悔する葉山君
3つの事件の捜査に行き詰まり、伊神さんに頼むことにする柳瀬さんと葉山君。メタ的なことを言うと伊神さんは依頼してしまえば話が終わってしまうジョーカーなので、ただ頼るだけになりたくない葉山君の心情が描かれたのは良かったです。むしろ伊神さんはあっさり解決しすぎなのでたまには苦戦してもらいたいくらいです。
そして今回の事件では葉山君はかなり積極的に事件解決に動くのですが、それを逆手に取られ利用されてしまう(結果的にですが)ことで後悔します。数々の事件を経て葛藤する葉山君はある人の言葉で救われることになります。そして伊神さんや柳瀬さんと「同じ世界」にいることを選んだ葉山君はまた一歩、名探偵に近づいたのかもしれません。別に本人は名探偵など目指してはいないでしょうが。
