20台で人生の年収は9割決まる
30歳は、自分づくり最後の年であり、他者とかかわる最初の年。=本物のキャリアは30歳から
30歳までの自分づくりの8年間は、地味。「楽しい」なんて言えない。成果よりも努力。それでも人生は長い。8年間耐えたらその先30年が満たされる。
「自分は将来、人の上に立ちたいか、立ちたくないか」
その際、「組織に残って、マネジメントをもとめられるのがいやか」→起業かフリー
同じ会社にいるだけで役職がついた人は、他の組織で通用するスキルを持っていない。
多くの成功者は「1三十代までのインプットの組み合わせ 2成功パターンの応用 3人の力を使うこと」のいずれかで 成果を出している、マネジメント能力は必須
強みを組み合わせる
組み合わせが、意外、多数、複雑だとほかに代わりのいない人材になれる。苦手分野を学ぶのも大事。
強くなって、何をやりたいか。それは大きな分母になりえるか。何が好きか。
その年齢でしかできないことをやっておく 学生は読書と旅
俺もとうとう人脈でくっていく歳になったよ
伸びしろ≒素直さ、地頭力 これが大事
二十代の場合。素直さは絶対条件。
働き始めて3年は奴隷状態になると、あれこれ考えず、きっぱり決める
新人がもっているものは時間と体力だけ
新人の仕事は、パシリになって顔を覚えてもらうこと
勝手に判断せず、「上司は何を目的に、自分にこの仕事を命じているのか」「今、先輩は何を欲しているのか」という洞察力を磨くこと。
自分の判断力などたかが知れている、間違っていることの方が多いと疑ってかかるくらいがちょうどいい
共感のコレクションを始めたら、成長はもう終わり
「新人は、暇に耐えるのも仕事のうち。君はデザイナだろ?ヒマなうちにこの店舗に並べる靴についてとことん考えてごらん。」
ヒマな時間の有効活用
一つは、雑用などを進んで買って出ること
一つは、人の仕事をじっくりと観察し、いずれ賢くなるための勉強をすること。
「丁稚(なんでもやる)の働き方」には定年がある。=若いうちしかできない
会社側としては、若い人に教えながらあれこれやらせるのは歓迎ですが、年齢を重ねた人には、自発的に働いてもらいたい。(30、40で丁稚は、気の利かない御荷物)
自分らしさや強みを見つける為のポイント
1何に時間とお金を使ってきたか 2納得できないことはなにか 3プライベートでどんなことをしているか
1=人生で1000万費やしたものは何か。「一万円のものを1000個」
(一日3時間、毎日続けると9861時間。何かに1万時間費やせば、ひとはそれで食べていける。)
2=他の人が気付かないようなことに気付くのが才能。気付くとは気になってたまらないこと。あるべき姿になっていないと、どうにも納得できない。こだわってしまうこと。それが才能。
3=人と差がつくのは、できることではなく、プラスα。それが得意分野になる。
英語ペラペラの営業部員など。。25歳で見つけるべき「プラスα」はすでにプライベートで費やしていること。合コンの仕切りがうまい=店選びには妥協しない人。お弁当でもいい。 これは人についても言える。普段あなたが仲良くしている人。それがあなたの得意なお客様になる。金持ちがおおければ、高級品。ヤンキーならぎらぎらけいの社長。新しい習い事や資格の前に、PBを再発見すべし。
「知識のドーナツ化を目指しましょう。誰でも知っている真ん中はいらない。」
たった一つの自分の強みは、ありふれていないものがいい。沢山手は出さない。
仕事は「やりたいこと」より「ほしい結果」で選ぶ
まずは上司に花を持たせる。自分の力で上司を勝たせる。これくらいの気概で一生懸命尽くす。
こんなことができるのも、部下がいない今のうちだけ。 立場ができれば、社外はもちろん、他部署にさえ「ちょっと教えてください」と行っただけで警戒される。
「もっとも尊敬している人のところで働きなさい」byウォーレン・バフェット
26~28歳は「必ず成果が出るフォーム」を身につける。一つでも構わない。小さな成果でもいい。失敗しそうでも、かろうじて黒字になる対策。目標の数字を何とか達成できる定番の方法。
二十代のうちに目に見える成果を出すことは、必要不可欠。欲しい結果から逆算し、やりたいことではなくやるべき仕事をし、着実に実績を出すこと。これは何が何でも達成すべき。同時に終わりなきゴールをもつこと。
これも二十代の若き日でなければできない、何があっても忘れてはならない大切なこと。
一生かけても満足しない何か、やってもやっても「自分なんてまだまだだ」と努力が続けられる何か。それを持っている人といない人とでは、「幸福」という観点で決定的に道が分かれていくはず。
小さな島と大きな大陸をくらべて「大きい方を買えばいい」というのは早計。もしかしたら小さな島には、すごい地下資源が眠っているかもしれない。「じゃあ、小さな島にかけよう」というのはギャンブル。もしかしたら水すらない、見掛け倒しのしまかもしれない。大陸の価値も島の価値もみちすうなとき、買うべきは橋。
「将来を見据えたとき、絶対に必要とされるものを買う」
どんな企業にも必要な産業は何かを考え、その会社を選ぶ。
転職の準備万端かどうか点検するとは、社内交渉力をもっているかどうかということ
会社の中で自分の意見を通す交渉力がどれだけあるのか。どれだけ裁量があるか。
社外で人脈をいつくる当面の目的は、1会社が持っていないリソースを探す2新たなビジネスチャンスをつくる
=社内交渉力がないと意味がない
二十代の就職、転職は「会社に自分を買ってもらう、選んでもらう」という受動的要素。
二十九歳からすべき転職は「どんな会社なら自分を売っても良いかを、厳しい選択眼で選び取る」能動的要素。
数字が体感できるかできないか。数字に対して責任感を伴うようになれば、経営者に近い発想が出来る。
マネジャーの給与が高いのは、二倍はたらくからではない
自分の秘策を「誰でもできるもの」に仕組化しておくこと。
再現性のあるノウハウを、たくさん部下に再現させること。が理由
→どうして、円のうじ先生は給料が高い? 給料が高い人の独自ノウハウを得る。短期間で高パフォーマンスの人ほどよい。
恩返しは決してできない。「恩送り」をすることが人生の務め。
将来は自分がプレイヤーよりも、人を育てる喜び。
ビジョナリカンパニー2のまとめです。いろいろネットからぱくってますが。。。
• 第1章 時代を超えた成功の法則:「良好は偉大の敵」
• 第2章 野心は会社のために:「第5水準のリーダーシップ」
• 第3章 だれをバスに乗せるか:「最初に人を選び,その後に目標を選ぶ」
• 第4章 最後にはかならず勝つ:「厳しい現実を直視する」
• 第5章 単純明快な戦略:「針鼠の概念」
• 第6章 人ではなく,システムを管理する:「規律の文化」
• 第7章 新技術にふりまわされない:「促進剤としての技術」
• 第8章 劇的な転換はゆっくり進む:「弾み車と悪循環」
• 第9章 ビジョナリーカンパニーへの道
感想―読み物として微妙。信頼性が低いが、将来起業とかした時に、多少指針にはなるのではなかろうか。しかし、すべて結果論だし、うまくいっているときはうまくいくというものだと思う。一番重要なのは第三章で、この点に気付きは多いと感じた。
気になった文章の抜粋-
第二章
第五水準の指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、成功をもたらした要因を見つけ出す(具体的な人物や出来事が見つからない場合には、幸運を持ち出す)。結果が悪かった時は鏡を見て、自分に責任があると考える(運が悪かったからだとは考えない)
第三章
ニューコアは「人材こそがもっとも重要な資産だ」という格言を否定している。偉大な企業への飛躍に際して、人材は最重要の資産ではない。適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ。
→学歴や技能、専門知識、経歴などより、性格を重視したものが「適切な人材」
海兵隊はみずからの価値観にあった人材を採用して、隊の低下を妨げるよう訓練している。適切な行動を自らとろうとする従業員が多い。
パッカードの法則-疑問があれば採用せず、人材を探し続ける
偉大な企業を築いてきた人たちは皆、企業が成長していくときに最大のボトルネックになるのが、市場でも技術でも競争でも製品でもないことを理解している。どの要因よりも重要な点がある。それは適切な人びとを採用し維持する能力である。
人を入れ替える必要があることがわかれば、行動する
「だれかをしっかりと管理する必要があると感じるようになったのであれば、採用で間違いをおかした」のだ。最高の人材は管理を必要としない。指針を与え、教え、導く必要はある。だが、しっかり管理する必要はない。その後にどうなるかは、誰でも経験しているか見聞きしている。不満な人たちがバスに乗っており。そのことはわかっている。
偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、次に目的地までの旅をともにする人い人をバスに乗せる方法をとっていない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。
「最初に人を選ぶ」という原則は、きわめて簡単に理解できるが、実行するのは難しい。そして、ほとんどの場合、うまく実行できていない。
「一人の天才を一千人で支える」方式はとらない。→最初に目標を選ぶタイプ→その後に能力の高い「兵士」を集める⇔最初に人を選ぶ→適切な人材を集めた後、偉大さへの最適の道(目標)を見つけ出す
第四章
一位か二位になれないのなら撤退するP109
真実に耳を傾ける社風を作る
リーダーシップの要点はビジョンである。これは事実だ。だが、それと変わらぬほど重要な点に、真実に耳を傾ける社風、厳しい事実を直視する社風を作ることがある。「自分の意見を言える」機会と、「上司が意見を聞く」機会との間には天地の開きがある。偉大な企業はそれを理解しており、上司が意見を聞く機会、そして究極的には真実に耳を傾ける機会が十分にある企業文化を作り上げているP118
答えでなく、質問によって指導する
偉大さへと導くとは、まず答えを考え、理想を実現するビジョンに向けて人びとの意欲を引き出すことを意味しているわけではない。答えを出せる程には現実を理解できていない事実を謙虚に認めて、最善の知識が得られるような質問をしていくことを意味する。p120
ストックテールの逆説
どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず活という確信を失ってはならない。そして同時にそれがどんなものであれ、自分が置かれているげんじつのなかでもっとも厳しい現実を直視しなければならない。p
137
第五章
針鼠型の人たちはあらゆる課題や難題を単純な針鼠の概念によって捕らえる。P145
自社で「X当たり利益」(非営利なら年間予算)をたったひとつ、基準になる財務指標として採用し、これを長期にわたって一貫して上昇させていくことを目標にすると想定した場合、Xになにを選べば、自社の経済的原動力にもっとも大きくもっとも持続的な影響をあたえられるだろうか。P165
鍵になる分母は微妙な場合もあるし、ときには明確ではない場合もある。ここで重要なのは、分母に対する問いを使って、自社の経済的現実に関する理解を深めることである。p166
第六章
偉大な実績に飛躍した企業は、はっきりした制約のある一貫したシステムを構築しているが、同時に、このシステムの枠組みの中で、従業員に自由と責任を与えている。自ら規律を守るので管理の必要のないひとたちを雇い、人間ではなく、システムを管理している。p200
止めるべきことのリストを作る
飛躍を導いた指導者は、「やるべきこと」のリストとかわらないほど、「止めるべきこと」のリストを活用している。無意味なことをあらゆる種類にわたって止める点で、おどろくほどの規律を示している、
第七章
主要な要因は、会社の一貫性、組織全体にわれわれの考え方を浸透させる能力、それを可能にした要因として、経営階層がなく官僚主義がない組織だ
業績低迷をもたらした主因が、新技術という魚雷に吹き飛ばされたことであった事例は一つも見つからなかった。
飛躍を導いた経営幹部の二千ページを越えるインタビュー記録を読みとおすことがあれば、「競争戦略」がまったく話題になっていないことに驚くはずだ。たしかに、戦略については語っているし、業績についても語っているし、世界一に夏ことについても語っているし、勝利を収めることについてすら語っている。しかし、だれも、受け身の姿勢を示してはおらず、他者の動きにどう対応するかという観点から戦略を考えてはいない。何かを作り上げようと試みた時、改善しようとここと見た時はいつも、何らかの絶対的な基準に近づこうとしている。P257
第八章
偉大さへの飛躍を遂げた企業はあきらかに、信じがたいほどの意欲を引き出し、力を結集させ、変化を見事に管理してきた。しかし、その点を考えるのに、あまり時間を費やしていない。まったく自明の点だったのだ。条件がうまく整えば、意欲や力の結集や動機付けや改革への支持は問題ではなくなる。これらの点は自然に解決する。(p282)
はずみ車に語らせる方法をとれば、目標を熱心に伝える必要はない。はずみ車の勢いをみて、各人が判断してくれる。「これを続けていけば、すごいことができるぞ」。この可能性を実現しようとみなが考えるようになり、目標はおのずから決まってくる.p284
考え抜かれた静かな過程によってはずみ車を押し続け、だれの目にも明らかな「実績」を生み出すことに関心がある。P292
厳しい現実を直視すれば、弾み車を回転させる為にとるべき手段、自明ではあるがむずかしい手段を理解できる。P292
自社の針鼠の概念に基づく正しい決定を積み重ねていく規律=規律ある行動が不可欠p294
第九章
この事業はようするに、子供たちが笑顔を見せる様にすることだ。これは中東では本当に大切なことだ。子供たちの笑顔が少ないからだ。
この本の全体の要点は、今回の調査で得られた概念を既に実行している点に「追加」し、働きすぎがさらにひどくなるようにすることではない。そうではなく、今実行している点のうちかなりの部分が
せいぜいのところ力の無駄遣いである事実を認識することにある。仕事時間のうち半分以上をこれら原則の適用にあて、それ以外の点は大部分無視するか、中止すれば、人生が単純になり、実績がはるかに向上する。P323
自分が情熱をもてる仕事、「なぜ偉大さを追求するのか」という問いに、そんなことは自明ではないかと思える仕事を探した。心から好きなことをしており、その目的を深く信じているのであれば、偉大さを目指さないことは想像すら難しい。P328
ほんとうに問題なのは、「なぜ偉大さを追求するのか」ではない。「どの仕事なら、偉大さを追求せずにはいられなくなるのか」だ。「なぜ偉大さを追求しなければならないのか、そこそこの成功で十分ではないのか」と問わなければならないのであれば、おそらく、仕事の選択を間違えている。
◆飛躍した企業11社のその後(2009/12時点)
※左から2001/12初めの終値(ウェルズ・ファーゴのみは2003/07初めの終値)、2009/12/01の終値、倍率、判定結果(0.98倍(ウェルズ・ファーゴのみ1.13倍)以上なら○、それ以外は×)
・(医薬製品)アボット
$55.75 $53.58 0.96倍 ×
・(小売り専門店)サーキット・シティ
→2009年に破綻。 ×
・(貯蓄金融)ファニー・メイ
$79.50 $0.91 0.02倍 ×
・(化粧品)ジレット
→2005年にP&Gが買収。 ×
・(家庭用品)キンバリー・クラーク
$70.69 $65.85 0.93倍 ×
・(食品小売りチェーン)クローガー
$20.87 $22.49 1.08倍 ○
・(鉄鋼)ニューコア
$13.24 $43.00 3.25倍 ○
・(タバコ)フィリップ・モリス(現アルトリア・グループ)
$14.14 $19.28 1.46倍 ○
・(コンピュータ・システム)ピットニー・ボウズ
$37.61 $22.98 0.61倍 ×
・(ドラッグストア)ウォルグリーン
$33.66 $37.81 1.12倍 ○
・(大手地方銀行)ウェルズ・ファーゴ
$24.60(2003/07/01) $20.50 0.83倍 ×
第二章
要点
• 偉大な実績に飛躍した企業はすべて、決定的な転換の時期に第五水準の指導者に率いられていた。
• 「第五水準」とは、企業幹部の能力にみられる五つの水準の最上位を意味している。
• 第五水準の指導者は個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さという矛盾した性格をあわせもっている。
• 野心的であるのはたしかだが、野心は何よりも会社に向けられていて、自分個人には向けられていない。
• 第五水準の指導者は次の世代でさらに偉大な成功を収められるように後継者を選ぶが、第四水準の経営者は後継者が失敗する状況を作り出すことが少なくない。
• 第五水準の指導者は徹底して謙虚であり、控えめで飾らない。
• これに対して比較対象企業の2/3以上では経営者の我が強く欲が深く、この点が会社が没落したり低迷が続く一因になっていた。
• 第五水準の指導者は、熱狂的といえるほど意欲が強く、すぐれた成果を持続させなければ決して満足しない。
• 偉大な企業への飛躍に必要であれば、どれほど大きな決定でも、どれほど困難な決定でもくだしていく。
• 第五水準の指導者は職人のように勤勉に仕事をする。
• 見栄えのいい馬より農耕用の馬に近い。
• 第五水準の指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、自分以外に成功をもたらした要因を見つけ出す。
• 結果が悪かった時は鏡を見て、自分に責任があると考える。
• 比較対象企業の経営者はその逆の態度をとることが多い。
• 成功を収めた時は鏡を見て、自分の功績だと考えるが、結果が悪かった時は窓の外を見て責任を押しつける。
• 最近の傾向のなかでとくに害が大きいものに、派手で有名な経営者を選び、第五水準の指導者になりうる人材を排除する傾向がある。
• 第五水準の指導者になりうる人材は、どの点に注目して探せばいいのかが分かれば、周囲にたくさんおり、第五水準になりうる素質をもった人も多いと見られる。
予想外の調査結果
• 非凡で有名な変革の指導者の招聘は、偉大な企業への飛躍とその持続と逆相関の関係にある。
• 飛躍を導いた11人のCEOのうち10人は社内からの昇進であり、比較対象企業は外部の人材を招聘した頻度が6倍も高かった。
• 第五水準の指導者は成功をもたらした要因として、個人の偉大さではなく、幸運をあげている。
• われわれは当初、第五水準のリーダーシップやそれに近いものを探していたわけではないが、データの圧倒的な説得力によって、この概念に行き着いた。
• 第五水準のリーダーシップは事実から導き出された概念であり、何らかの思想に基づく概念ではない。
第三章
要点
• 偉大な企業への飛躍を導いた指導者は、まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、つぎにどこに向かうべきかを決めている。
• この章の要点は適切な人材を集めることだけではない。
• 「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。
• ビジョンも、戦略も、戦術も、組織構造も、技術も、「だれを選ぶか」を決めた後に考える。
• 「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をなすべきか」を決める。
• この原則を厳格に一貫して適用する。
• 比較対象企業は、「一人の天才を1,000人で支える」方式をとっている場合が多い。
• 天才的な指導者がビジョンを確立し、ビジョンを実現するために有能な兵士を集める方式である。
• この方式は、天才が退けば崩れる。
• 飛躍を導いた指導者は、人事の決定に厳格であって冷酷ではない。
• 業績向上の主な戦略としてレイオフやリストラを使うことはない。
• 比較対象企業はレイオフをはるかに頻繁に使っている。
• 人事の決定で厳格になるための実際的な方法を3つ見つけだした。
• (1) 疑問があれば採用せず、人材をさがしつづける。(関連する点として、成長の最大のボトルネックは何よりも、適切な人びとを採用し維持する能力である)
• (2) 人を入れ換える必要があることが分かれば、行動する。(関連する点として、まず、座っている席が悪いだけなのかを確認する)
• (3) 最高の人材は最高の機会の追求にあて、最大の問題の解決にはあてない。(関連する点として、問題の部門を売却する決定をくだしたとき、優秀の人たちを一緒に売り渡してはいけない)
• 偉大な企業への飛躍を導いた経営陣は、最善の答えを探し出すために活発に議論し、方針が決まれば、自分が担当する部門の利害を超えて、決定を全面的に支持する人たちで構成されている。
意外な調査結果
• 経営陣の報酬と飛躍とを結び付けるような一貫したパターンは発見できなかった。
• 報酬制度の目的は、不適切な人びとから正しい行動を引き出すことにはなく、適切な人をバスに乗せ、その後もバスに乗り続けてもらうことにある。
• 「人材こそがもっとも重要な資産だ」という格言は間違っている。
• 人材は最重要の資産ではない。
• 適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ。
• どういう人が、「適切な人材」なのかは、専門知識、学歴、業務経験より、性格と基礎的な能力によって決まる
第四章
要点
• 偉大な実績に飛躍した企業はすべて、偉大さへの道を発見する過程の第一歩として、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視している。
• 自社がおかれている状況の事実を把握しようと、真摯に懸命に取り組めば、正しい決定が自明になることが少なくない。
• 厳しい現実を直視する姿勢を貫いていなければ、正しい決定をくだすのは不可能である。
• 偉大な企業に飛躍するためにまず行うべき点は、上司が意見を聞く機会、そして究極的には真実に耳を傾ける機会が十分にある企業文化を作り上げることである。
• 上司が真実に耳を傾ける社風を作る基本的な方法が4つある。
• (1) 答えではなく、質問によって指導する。
• (2) 対話と論争を行い、強制はしない。
• (3) 解剖を行い、非難はしない。
• (4) 入手した情報を無視できない情報に変える「赤旗」の仕組みを作る。
• 飛躍した企業は、比較対象企業と変わらぬほど逆境にぶつかったが、逆境への対応の仕方が違っている。
• 厳しい現実に真っ向から取り組んでいる。
• この結果、逆境を通り抜けた後にさらに強くなっている。
• 偉大さへの飛躍を導く姿勢のカギは、ストックデールの逆説である。
• どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず勝つという確信を失ってはならない。
• そして同時に、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなければならない。
意外な調査結果
• カリスマ性は強みになると同時に、弱味にもなりうる。
• 経営者が強い個性をもっているとき、部下が厳しい現実を報告しなくなりかねない。
• リーダーシップはビジョンだけを出発点とするものではない。
• 人びとが厳しい現実を直視し、その意味を考えて行動するよう促すことを出発点とする。
• 従業員や幹部の動機付けに努力するのは、時間の無駄である。
• ほんとうの問題は「どうすれば従業員の意欲を引き出せるか」ではない。
• 適正な人たちがバスに乗っていれば、全員が意欲をもっている。
• 問題は、人びとの意欲を挫かないようにするにはどうすればいいのかである。
• そして、厳しい現実を無視するのは、やる気をなくさせる行動のなかでもとくに打撃が大きいものだ。
第五章
要点
• 偉大な企業になるには、3つの円が重なる部分を深く理解し、単純明快な概念(針鼠の概念)を確立する必要がある。
• その際のカギは、自社が世界一になれる部分はどこか、そして同様に重要な点として、世界一になれない部分はどこかを理解することである。
• 針鼠の概念は目標ではないし、戦略でもないし、意図でもない。理解である。
• 中核事業で世界一になれないのであれば、中核事業は針鼠の概念の基礎にはなりえない。
• 世界一になれるとの理解は、中核的能力(コア・コンピタンス)よりもはるかに厳しい基準である。
• 能力があっても、ほんとうに世界一になれるほどの能力だとはかぎらない。
• 逆に世界一になれる事業があるが、現在はその事業について能力がない場合もある。
• 経済的原動力になるのが何かを見つけ出すには、最大の影響を与えるひとつの分母を探し出すべきだ。(企業なら「X当たり利益」、非営利事業なら「X当たり年間予算」のXを探し出す)
• 偉大な実績に飛躍した企業は理解に基づいて目標と戦略を設定している。
• 比較対象企業は虚勢に基づいて目標と戦略を設定している。
• 針鼠の概念の確立は、反復の過程である。
• 評議会が有益な手段になりうる。
意外な調査結果
• 偉大な実績に飛躍した企業は針鼠に似ている。
• 針鼠は単純で冴えない動物だが、たったひとつ、肝心要の点を知っており、その点から離れない。
• 比較対象企業は狐に似ている。
• 狐は賢く、さまざまな点を知っているが、一貫性がない。
• 飛躍した企業は、針鼠の概念を獲得するまでに平均4年かかっている。
• 戦略を確立していた点だけでは、飛躍した企業と比較対象企業に違いはなかった。
• どちらの種類の企業も戦略計画をたてていたし、飛躍した企業の方が戦略の開発に時間とエネルギーをかけたといえる事実は全くなかった。
• 偉大な実績を維持するためには、偉大な産業で事業を行っていなければならないわけではまったくない。
• 飛躍した企業は、産業がどれほど悲惨であっても、卓越した利益をあげる方法を見つけだしている。
第六章
要点
• 偉大な業績を維持するカギは、みずから規律を守り、規律ある行動をとり、3つの円が重なる部分を熱狂的ともいえるほど重視する人たちが集まる企業文化を作り上げることになる。
• 官僚制度は規律の欠如と無能力という問題を補うためのものであり、この問題は不適切な人をバスに乗せていることに起因している。
• 適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろせば、組織を窒息させる官僚制度は不要になる。
• 規律の文化には二面性がある。
• 一方では、一貫性のあるシステムを守る人たちが必要だ。
• しかし他方では、このシステムの枠組みの中で、自由と責任を与える。
• 規律の文化は行動の面に限られるものではない。
• 規律ある考えができ、つぎに規律ある行動をとる規律ある人材が必要である。
• 飛躍した企業は、外部から見れば退屈だとか月並みだとか思えるかもしれない。
• しかし内部をくわしくみていくと、極端なほど勤勉で、おどろくほど徹底して仕事に取り組む人たちが大勢いる。(コッテージ・チーズを洗う人たちだ)
• 規律の文化と規律をもたらす暴君とを混同してはならない。
• このふたつはまったく違ったものであり、規律の文化は極めて有益だが、規律をもたらす暴君はきわめて有害である。
• 救世主のCEOが強烈な個性によって規律を持ち込んだ場合、偉大な業績を維持できないのが通常だ。
• 偉大な業績を持続させためにもっとも重要な点は、針鼠の概念を熱狂的ともいえるほど信奉し、3つの円の重なる部分に入らないものであれば、どんな機会でも見送る意思をもつことである。
意外な調査結果
• 宗教的ともいえるほどの一貫性をもって、3つの円の重なる部分に止まる規律をもつほど、成長と貢献の魅力的な機会が増える。
• 「一生に一度の機会」であっても、3つの円が重なる部分に入っていないのであれば、飛びつく理由はまったくない。
• 偉大な企業になれば、そのような機会にたくさんぶつかるようになる。
• 超優良に飛躍した企業では、予算編成は、それぞれの活動にどれだけの資金を割り当てるかを決めるものではない。
• どの活動は針鼠の概念に最適で、したがって集中的に強化すべきか、どの活動は完全に廃止すべきかを決めるものである。
• 「止めるべきこと」のリストは、「やるべきこと」のリストよりも重要である。
第七章
要点
• 偉大な業績への飛躍を遂げた企業は、技術と技術の変化について、凡庸な企業とは違った考え方をしている。
• 飛躍した企業は技術の流行に乗るのを避けているが、慎重に選んだ分野の技術の利用で先駆者になっている。
• どの技術分野に関しても決定的な問いは、その技術が自社の針鼠の概念に直接に適合しているのかである。
• この問いへの答えがイエスであれば、その技術の利用で先駆者になる必要がある。
• ノーであれば、ごく普通に採用するか無視すればいい。
• 技術は適切に利用すれば業績の勢いの促進剤になるが、勢いを作り出すわけではない。
• 偉大な業績に飛躍した企業が、先駆的な技術の利用によって転換をはじめたケースはない。
• しかし、3つの円を理解するようになり、業績が飛躍するようになった後に、どの企業も技術の利用で先駆者になっている。
• 飛躍した企業が開発した最先端技術を直接比較対象企業に無料で提供しても、比較対象企業は偉大な企業に近い業績をあげることはできないだろう。
• 技術の変化にどのように反応するかは、偉大な企業と凡庸な企業の動機の違いを見事に示すものになる。
• 偉大な企業は思慮深く、創造性豊かに対応し、自社の可能性を実現したいとの動機によって行動する。
• 凡庸な企業は受け身になって右往左往し、取り残されることへの恐怖によって行動する。
意外な調査結果
• かつて超優良であった企業の没落(そしてほとんどの企業が凡庸さから抜け出せないこと)が技術の変化を主因とするものだとの見方を支える事実はでてこなかった。
• たしかに、技術面で遅れていては、偉大な企業にはなれない。
• しかし、技術そのものが偉大な企業への飛躍や偉大な企業の没落の主因になることはない。
• 偉大な業績への飛躍を導いた経営幹部を対象に行ったインタビューでは、全体の80%は、飛躍をもたらした上位5つの要因のひとつとして技術をあげていない。
• ニューコアのように、新技術の利用の先駆者として有名な企業でも、この点は変わらない。
• 技術が急激に大幅に変化する時期にすらも、「這い、歩き、走る」方法がきわめて効果的になりうる。
第八章
要点
• 偉大な企業への飛躍は、外部から見れば劇的で革命的だとみえるが、内部からみれば、生物の成長のような積み重ねの過程だと感じられる。
• 最終的な結果(劇的な結果)と過程(生物の成長のような積み重ねの過程)を混同すると、見方が歪んで、実際には長期間にわたる動きであることがみえにくくなる。
• 最終結果がどれほど劇的であっても、偉大な企業への飛躍が一気に達成されることはない。
• 決定的な行動、壮大な計画、画期的な技術革新、たったひとつの幸運、魔法の瞬間といったものはない。
• 偉大さを持続できる転換は、準備段階から突破段階に移行するパターンをつねにたどっている。
• 巨大で重い弾み車を回転させるのに似て、当初はわずかに前進するだけでも並み大抵ではない努力が必要だが、長期にわたって、一貫性をもたせてひとつの方向に押し続けていれば、弾み車に勢いがつき、やがて突破段階に入る。
• 比較対象企業はこれとはまったく違う「悪循環」のパターンに陥っている。
• 弾み車を押し続けて一回転ずつ勢いを積み重ねていくのではなく、準備段階を飛び越して一気に突破段階に入ろうとする。
• そして業績が期待外れになると、右往左往して一貫した方向を維持できなくなる。
• 比較対象企業は、賢明とはいえない大型合併によって突破口を開こうと試みることが多い。
• これに対して、偉大な実績に飛躍した企業は通常、突破段階に達した後に、すでに高速で回転している弾み車の勢いをさらに加速する手段として、大型買収を使っている。
意外な調査結果
• 飛躍した企業の内部にいた関係者は、転換の時点ではその規模の大きさに気づかず、後に振り返ってみてはじめて、大規模な転換であったことに気づいている場合が少なくない。
• 転換の動きには名前や、標語や、開始の式典や、特別な計画など、何か特別なことをやっていると思わせるものは何もなかった。
• 偉大な企業への飛躍を導いた指導者は、「力の結集」「従業員の動機付け」「変化の管理」にはほとんど力をいれていない。
• 条件がうまく整えば、意欲や力の結集や動機付けや改革への支持の問題は、自然に解決する。
• 力の結集は主に実績と勢いの結果であり、逆ではない。
• 短期的な業績向上を求めるウォール街の圧力は、弾み車の方法と矛盾しない。
• 弾み車効果はこうした圧力のもとで発揮できるわけではない。
• それどころか、こうした圧力に対応する際のカギになる。
• 第1章 時代を超えた成功の法則:「良好は偉大の敵」
• 第2章 野心は会社のために:「第5水準のリーダーシップ」
• 第3章 だれをバスに乗せるか:「最初に人を選び,その後に目標を選ぶ」
• 第4章 最後にはかならず勝つ:「厳しい現実を直視する」
• 第5章 単純明快な戦略:「針鼠の概念」
• 第6章 人ではなく,システムを管理する:「規律の文化」
• 第7章 新技術にふりまわされない:「促進剤としての技術」
• 第8章 劇的な転換はゆっくり進む:「弾み車と悪循環」
• 第9章 ビジョナリーカンパニーへの道
感想―読み物として微妙。信頼性が低いが、将来起業とかした時に、多少指針にはなるのではなかろうか。しかし、すべて結果論だし、うまくいっているときはうまくいくというものだと思う。一番重要なのは第三章で、この点に気付きは多いと感じた。
気になった文章の抜粋-
第二章
第五水準の指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、成功をもたらした要因を見つけ出す(具体的な人物や出来事が見つからない場合には、幸運を持ち出す)。結果が悪かった時は鏡を見て、自分に責任があると考える(運が悪かったからだとは考えない)
第三章
ニューコアは「人材こそがもっとも重要な資産だ」という格言を否定している。偉大な企業への飛躍に際して、人材は最重要の資産ではない。適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ。
→学歴や技能、専門知識、経歴などより、性格を重視したものが「適切な人材」
海兵隊はみずからの価値観にあった人材を採用して、隊の低下を妨げるよう訓練している。適切な行動を自らとろうとする従業員が多い。
パッカードの法則-疑問があれば採用せず、人材を探し続ける
偉大な企業を築いてきた人たちは皆、企業が成長していくときに最大のボトルネックになるのが、市場でも技術でも競争でも製品でもないことを理解している。どの要因よりも重要な点がある。それは適切な人びとを採用し維持する能力である。
人を入れ替える必要があることがわかれば、行動する
「だれかをしっかりと管理する必要があると感じるようになったのであれば、採用で間違いをおかした」のだ。最高の人材は管理を必要としない。指針を与え、教え、導く必要はある。だが、しっかり管理する必要はない。その後にどうなるかは、誰でも経験しているか見聞きしている。不満な人たちがバスに乗っており。そのことはわかっている。
偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、次に目的地までの旅をともにする人い人をバスに乗せる方法をとっていない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。
「最初に人を選ぶ」という原則は、きわめて簡単に理解できるが、実行するのは難しい。そして、ほとんどの場合、うまく実行できていない。
「一人の天才を一千人で支える」方式はとらない。→最初に目標を選ぶタイプ→その後に能力の高い「兵士」を集める⇔最初に人を選ぶ→適切な人材を集めた後、偉大さへの最適の道(目標)を見つけ出す
第四章
一位か二位になれないのなら撤退するP109
真実に耳を傾ける社風を作る
リーダーシップの要点はビジョンである。これは事実だ。だが、それと変わらぬほど重要な点に、真実に耳を傾ける社風、厳しい事実を直視する社風を作ることがある。「自分の意見を言える」機会と、「上司が意見を聞く」機会との間には天地の開きがある。偉大な企業はそれを理解しており、上司が意見を聞く機会、そして究極的には真実に耳を傾ける機会が十分にある企業文化を作り上げているP118
答えでなく、質問によって指導する
偉大さへと導くとは、まず答えを考え、理想を実現するビジョンに向けて人びとの意欲を引き出すことを意味しているわけではない。答えを出せる程には現実を理解できていない事実を謙虚に認めて、最善の知識が得られるような質問をしていくことを意味する。p120
ストックテールの逆説
どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず活という確信を失ってはならない。そして同時にそれがどんなものであれ、自分が置かれているげんじつのなかでもっとも厳しい現実を直視しなければならない。p
137
第五章
針鼠型の人たちはあらゆる課題や難題を単純な針鼠の概念によって捕らえる。P145
自社で「X当たり利益」(非営利なら年間予算)をたったひとつ、基準になる財務指標として採用し、これを長期にわたって一貫して上昇させていくことを目標にすると想定した場合、Xになにを選べば、自社の経済的原動力にもっとも大きくもっとも持続的な影響をあたえられるだろうか。P165
鍵になる分母は微妙な場合もあるし、ときには明確ではない場合もある。ここで重要なのは、分母に対する問いを使って、自社の経済的現実に関する理解を深めることである。p166
第六章
偉大な実績に飛躍した企業は、はっきりした制約のある一貫したシステムを構築しているが、同時に、このシステムの枠組みの中で、従業員に自由と責任を与えている。自ら規律を守るので管理の必要のないひとたちを雇い、人間ではなく、システムを管理している。p200
止めるべきことのリストを作る
飛躍を導いた指導者は、「やるべきこと」のリストとかわらないほど、「止めるべきこと」のリストを活用している。無意味なことをあらゆる種類にわたって止める点で、おどろくほどの規律を示している、
第七章
主要な要因は、会社の一貫性、組織全体にわれわれの考え方を浸透させる能力、それを可能にした要因として、経営階層がなく官僚主義がない組織だ
業績低迷をもたらした主因が、新技術という魚雷に吹き飛ばされたことであった事例は一つも見つからなかった。
飛躍を導いた経営幹部の二千ページを越えるインタビュー記録を読みとおすことがあれば、「競争戦略」がまったく話題になっていないことに驚くはずだ。たしかに、戦略については語っているし、業績についても語っているし、世界一に夏ことについても語っているし、勝利を収めることについてすら語っている。しかし、だれも、受け身の姿勢を示してはおらず、他者の動きにどう対応するかという観点から戦略を考えてはいない。何かを作り上げようと試みた時、改善しようとここと見た時はいつも、何らかの絶対的な基準に近づこうとしている。P257
第八章
偉大さへの飛躍を遂げた企業はあきらかに、信じがたいほどの意欲を引き出し、力を結集させ、変化を見事に管理してきた。しかし、その点を考えるのに、あまり時間を費やしていない。まったく自明の点だったのだ。条件がうまく整えば、意欲や力の結集や動機付けや改革への支持は問題ではなくなる。これらの点は自然に解決する。(p282)
はずみ車に語らせる方法をとれば、目標を熱心に伝える必要はない。はずみ車の勢いをみて、各人が判断してくれる。「これを続けていけば、すごいことができるぞ」。この可能性を実現しようとみなが考えるようになり、目標はおのずから決まってくる.p284
考え抜かれた静かな過程によってはずみ車を押し続け、だれの目にも明らかな「実績」を生み出すことに関心がある。P292
厳しい現実を直視すれば、弾み車を回転させる為にとるべき手段、自明ではあるがむずかしい手段を理解できる。P292
自社の針鼠の概念に基づく正しい決定を積み重ねていく規律=規律ある行動が不可欠p294
第九章
この事業はようするに、子供たちが笑顔を見せる様にすることだ。これは中東では本当に大切なことだ。子供たちの笑顔が少ないからだ。
この本の全体の要点は、今回の調査で得られた概念を既に実行している点に「追加」し、働きすぎがさらにひどくなるようにすることではない。そうではなく、今実行している点のうちかなりの部分が
せいぜいのところ力の無駄遣いである事実を認識することにある。仕事時間のうち半分以上をこれら原則の適用にあて、それ以外の点は大部分無視するか、中止すれば、人生が単純になり、実績がはるかに向上する。P323
自分が情熱をもてる仕事、「なぜ偉大さを追求するのか」という問いに、そんなことは自明ではないかと思える仕事を探した。心から好きなことをしており、その目的を深く信じているのであれば、偉大さを目指さないことは想像すら難しい。P328
ほんとうに問題なのは、「なぜ偉大さを追求するのか」ではない。「どの仕事なら、偉大さを追求せずにはいられなくなるのか」だ。「なぜ偉大さを追求しなければならないのか、そこそこの成功で十分ではないのか」と問わなければならないのであれば、おそらく、仕事の選択を間違えている。
◆飛躍した企業11社のその後(2009/12時点)
※左から2001/12初めの終値(ウェルズ・ファーゴのみは2003/07初めの終値)、2009/12/01の終値、倍率、判定結果(0.98倍(ウェルズ・ファーゴのみ1.13倍)以上なら○、それ以外は×)
・(医薬製品)アボット
$55.75 $53.58 0.96倍 ×
・(小売り専門店)サーキット・シティ
→2009年に破綻。 ×
・(貯蓄金融)ファニー・メイ
$79.50 $0.91 0.02倍 ×
・(化粧品)ジレット
→2005年にP&Gが買収。 ×
・(家庭用品)キンバリー・クラーク
$70.69 $65.85 0.93倍 ×
・(食品小売りチェーン)クローガー
$20.87 $22.49 1.08倍 ○
・(鉄鋼)ニューコア
$13.24 $43.00 3.25倍 ○
・(タバコ)フィリップ・モリス(現アルトリア・グループ)
$14.14 $19.28 1.46倍 ○
・(コンピュータ・システム)ピットニー・ボウズ
$37.61 $22.98 0.61倍 ×
・(ドラッグストア)ウォルグリーン
$33.66 $37.81 1.12倍 ○
・(大手地方銀行)ウェルズ・ファーゴ
$24.60(2003/07/01) $20.50 0.83倍 ×
第二章
要点
• 偉大な実績に飛躍した企業はすべて、決定的な転換の時期に第五水準の指導者に率いられていた。
• 「第五水準」とは、企業幹部の能力にみられる五つの水準の最上位を意味している。
• 第五水準の指導者は個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さという矛盾した性格をあわせもっている。
• 野心的であるのはたしかだが、野心は何よりも会社に向けられていて、自分個人には向けられていない。
• 第五水準の指導者は次の世代でさらに偉大な成功を収められるように後継者を選ぶが、第四水準の経営者は後継者が失敗する状況を作り出すことが少なくない。
• 第五水準の指導者は徹底して謙虚であり、控えめで飾らない。
• これに対して比較対象企業の2/3以上では経営者の我が強く欲が深く、この点が会社が没落したり低迷が続く一因になっていた。
• 第五水準の指導者は、熱狂的といえるほど意欲が強く、すぐれた成果を持続させなければ決して満足しない。
• 偉大な企業への飛躍に必要であれば、どれほど大きな決定でも、どれほど困難な決定でもくだしていく。
• 第五水準の指導者は職人のように勤勉に仕事をする。
• 見栄えのいい馬より農耕用の馬に近い。
• 第五水準の指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、自分以外に成功をもたらした要因を見つけ出す。
• 結果が悪かった時は鏡を見て、自分に責任があると考える。
• 比較対象企業の経営者はその逆の態度をとることが多い。
• 成功を収めた時は鏡を見て、自分の功績だと考えるが、結果が悪かった時は窓の外を見て責任を押しつける。
• 最近の傾向のなかでとくに害が大きいものに、派手で有名な経営者を選び、第五水準の指導者になりうる人材を排除する傾向がある。
• 第五水準の指導者になりうる人材は、どの点に注目して探せばいいのかが分かれば、周囲にたくさんおり、第五水準になりうる素質をもった人も多いと見られる。
予想外の調査結果
• 非凡で有名な変革の指導者の招聘は、偉大な企業への飛躍とその持続と逆相関の関係にある。
• 飛躍を導いた11人のCEOのうち10人は社内からの昇進であり、比較対象企業は外部の人材を招聘した頻度が6倍も高かった。
• 第五水準の指導者は成功をもたらした要因として、個人の偉大さではなく、幸運をあげている。
• われわれは当初、第五水準のリーダーシップやそれに近いものを探していたわけではないが、データの圧倒的な説得力によって、この概念に行き着いた。
• 第五水準のリーダーシップは事実から導き出された概念であり、何らかの思想に基づく概念ではない。
第三章
要点
• 偉大な企業への飛躍を導いた指導者は、まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、つぎにどこに向かうべきかを決めている。
• この章の要点は適切な人材を集めることだけではない。
• 「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。
• ビジョンも、戦略も、戦術も、組織構造も、技術も、「だれを選ぶか」を決めた後に考える。
• 「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をなすべきか」を決める。
• この原則を厳格に一貫して適用する。
• 比較対象企業は、「一人の天才を1,000人で支える」方式をとっている場合が多い。
• 天才的な指導者がビジョンを確立し、ビジョンを実現するために有能な兵士を集める方式である。
• この方式は、天才が退けば崩れる。
• 飛躍を導いた指導者は、人事の決定に厳格であって冷酷ではない。
• 業績向上の主な戦略としてレイオフやリストラを使うことはない。
• 比較対象企業はレイオフをはるかに頻繁に使っている。
• 人事の決定で厳格になるための実際的な方法を3つ見つけだした。
• (1) 疑問があれば採用せず、人材をさがしつづける。(関連する点として、成長の最大のボトルネックは何よりも、適切な人びとを採用し維持する能力である)
• (2) 人を入れ換える必要があることが分かれば、行動する。(関連する点として、まず、座っている席が悪いだけなのかを確認する)
• (3) 最高の人材は最高の機会の追求にあて、最大の問題の解決にはあてない。(関連する点として、問題の部門を売却する決定をくだしたとき、優秀の人たちを一緒に売り渡してはいけない)
• 偉大な企業への飛躍を導いた経営陣は、最善の答えを探し出すために活発に議論し、方針が決まれば、自分が担当する部門の利害を超えて、決定を全面的に支持する人たちで構成されている。
意外な調査結果
• 経営陣の報酬と飛躍とを結び付けるような一貫したパターンは発見できなかった。
• 報酬制度の目的は、不適切な人びとから正しい行動を引き出すことにはなく、適切な人をバスに乗せ、その後もバスに乗り続けてもらうことにある。
• 「人材こそがもっとも重要な資産だ」という格言は間違っている。
• 人材は最重要の資産ではない。
• 適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ。
• どういう人が、「適切な人材」なのかは、専門知識、学歴、業務経験より、性格と基礎的な能力によって決まる
第四章
要点
• 偉大な実績に飛躍した企業はすべて、偉大さへの道を発見する過程の第一歩として、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視している。
• 自社がおかれている状況の事実を把握しようと、真摯に懸命に取り組めば、正しい決定が自明になることが少なくない。
• 厳しい現実を直視する姿勢を貫いていなければ、正しい決定をくだすのは不可能である。
• 偉大な企業に飛躍するためにまず行うべき点は、上司が意見を聞く機会、そして究極的には真実に耳を傾ける機会が十分にある企業文化を作り上げることである。
• 上司が真実に耳を傾ける社風を作る基本的な方法が4つある。
• (1) 答えではなく、質問によって指導する。
• (2) 対話と論争を行い、強制はしない。
• (3) 解剖を行い、非難はしない。
• (4) 入手した情報を無視できない情報に変える「赤旗」の仕組みを作る。
• 飛躍した企業は、比較対象企業と変わらぬほど逆境にぶつかったが、逆境への対応の仕方が違っている。
• 厳しい現実に真っ向から取り組んでいる。
• この結果、逆境を通り抜けた後にさらに強くなっている。
• 偉大さへの飛躍を導く姿勢のカギは、ストックデールの逆説である。
• どれほどの困難にぶつかっても、最後には必ず勝つという確信を失ってはならない。
• そして同時に、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなければならない。
意外な調査結果
• カリスマ性は強みになると同時に、弱味にもなりうる。
• 経営者が強い個性をもっているとき、部下が厳しい現実を報告しなくなりかねない。
• リーダーシップはビジョンだけを出発点とするものではない。
• 人びとが厳しい現実を直視し、その意味を考えて行動するよう促すことを出発点とする。
• 従業員や幹部の動機付けに努力するのは、時間の無駄である。
• ほんとうの問題は「どうすれば従業員の意欲を引き出せるか」ではない。
• 適正な人たちがバスに乗っていれば、全員が意欲をもっている。
• 問題は、人びとの意欲を挫かないようにするにはどうすればいいのかである。
• そして、厳しい現実を無視するのは、やる気をなくさせる行動のなかでもとくに打撃が大きいものだ。
第五章
要点
• 偉大な企業になるには、3つの円が重なる部分を深く理解し、単純明快な概念(針鼠の概念)を確立する必要がある。
• その際のカギは、自社が世界一になれる部分はどこか、そして同様に重要な点として、世界一になれない部分はどこかを理解することである。
• 針鼠の概念は目標ではないし、戦略でもないし、意図でもない。理解である。
• 中核事業で世界一になれないのであれば、中核事業は針鼠の概念の基礎にはなりえない。
• 世界一になれるとの理解は、中核的能力(コア・コンピタンス)よりもはるかに厳しい基準である。
• 能力があっても、ほんとうに世界一になれるほどの能力だとはかぎらない。
• 逆に世界一になれる事業があるが、現在はその事業について能力がない場合もある。
• 経済的原動力になるのが何かを見つけ出すには、最大の影響を与えるひとつの分母を探し出すべきだ。(企業なら「X当たり利益」、非営利事業なら「X当たり年間予算」のXを探し出す)
• 偉大な実績に飛躍した企業は理解に基づいて目標と戦略を設定している。
• 比較対象企業は虚勢に基づいて目標と戦略を設定している。
• 針鼠の概念の確立は、反復の過程である。
• 評議会が有益な手段になりうる。
意外な調査結果
• 偉大な実績に飛躍した企業は針鼠に似ている。
• 針鼠は単純で冴えない動物だが、たったひとつ、肝心要の点を知っており、その点から離れない。
• 比較対象企業は狐に似ている。
• 狐は賢く、さまざまな点を知っているが、一貫性がない。
• 飛躍した企業は、針鼠の概念を獲得するまでに平均4年かかっている。
• 戦略を確立していた点だけでは、飛躍した企業と比較対象企業に違いはなかった。
• どちらの種類の企業も戦略計画をたてていたし、飛躍した企業の方が戦略の開発に時間とエネルギーをかけたといえる事実は全くなかった。
• 偉大な実績を維持するためには、偉大な産業で事業を行っていなければならないわけではまったくない。
• 飛躍した企業は、産業がどれほど悲惨であっても、卓越した利益をあげる方法を見つけだしている。
第六章
要点
• 偉大な業績を維持するカギは、みずから規律を守り、規律ある行動をとり、3つの円が重なる部分を熱狂的ともいえるほど重視する人たちが集まる企業文化を作り上げることになる。
• 官僚制度は規律の欠如と無能力という問題を補うためのものであり、この問題は不適切な人をバスに乗せていることに起因している。
• 適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろせば、組織を窒息させる官僚制度は不要になる。
• 規律の文化には二面性がある。
• 一方では、一貫性のあるシステムを守る人たちが必要だ。
• しかし他方では、このシステムの枠組みの中で、自由と責任を与える。
• 規律の文化は行動の面に限られるものではない。
• 規律ある考えができ、つぎに規律ある行動をとる規律ある人材が必要である。
• 飛躍した企業は、外部から見れば退屈だとか月並みだとか思えるかもしれない。
• しかし内部をくわしくみていくと、極端なほど勤勉で、おどろくほど徹底して仕事に取り組む人たちが大勢いる。(コッテージ・チーズを洗う人たちだ)
• 規律の文化と規律をもたらす暴君とを混同してはならない。
• このふたつはまったく違ったものであり、規律の文化は極めて有益だが、規律をもたらす暴君はきわめて有害である。
• 救世主のCEOが強烈な個性によって規律を持ち込んだ場合、偉大な業績を維持できないのが通常だ。
• 偉大な業績を持続させためにもっとも重要な点は、針鼠の概念を熱狂的ともいえるほど信奉し、3つの円の重なる部分に入らないものであれば、どんな機会でも見送る意思をもつことである。
意外な調査結果
• 宗教的ともいえるほどの一貫性をもって、3つの円の重なる部分に止まる規律をもつほど、成長と貢献の魅力的な機会が増える。
• 「一生に一度の機会」であっても、3つの円が重なる部分に入っていないのであれば、飛びつく理由はまったくない。
• 偉大な企業になれば、そのような機会にたくさんぶつかるようになる。
• 超優良に飛躍した企業では、予算編成は、それぞれの活動にどれだけの資金を割り当てるかを決めるものではない。
• どの活動は針鼠の概念に最適で、したがって集中的に強化すべきか、どの活動は完全に廃止すべきかを決めるものである。
• 「止めるべきこと」のリストは、「やるべきこと」のリストよりも重要である。
第七章
要点
• 偉大な業績への飛躍を遂げた企業は、技術と技術の変化について、凡庸な企業とは違った考え方をしている。
• 飛躍した企業は技術の流行に乗るのを避けているが、慎重に選んだ分野の技術の利用で先駆者になっている。
• どの技術分野に関しても決定的な問いは、その技術が自社の針鼠の概念に直接に適合しているのかである。
• この問いへの答えがイエスであれば、その技術の利用で先駆者になる必要がある。
• ノーであれば、ごく普通に採用するか無視すればいい。
• 技術は適切に利用すれば業績の勢いの促進剤になるが、勢いを作り出すわけではない。
• 偉大な業績に飛躍した企業が、先駆的な技術の利用によって転換をはじめたケースはない。
• しかし、3つの円を理解するようになり、業績が飛躍するようになった後に、どの企業も技術の利用で先駆者になっている。
• 飛躍した企業が開発した最先端技術を直接比較対象企業に無料で提供しても、比較対象企業は偉大な企業に近い業績をあげることはできないだろう。
• 技術の変化にどのように反応するかは、偉大な企業と凡庸な企業の動機の違いを見事に示すものになる。
• 偉大な企業は思慮深く、創造性豊かに対応し、自社の可能性を実現したいとの動機によって行動する。
• 凡庸な企業は受け身になって右往左往し、取り残されることへの恐怖によって行動する。
意外な調査結果
• かつて超優良であった企業の没落(そしてほとんどの企業が凡庸さから抜け出せないこと)が技術の変化を主因とするものだとの見方を支える事実はでてこなかった。
• たしかに、技術面で遅れていては、偉大な企業にはなれない。
• しかし、技術そのものが偉大な企業への飛躍や偉大な企業の没落の主因になることはない。
• 偉大な業績への飛躍を導いた経営幹部を対象に行ったインタビューでは、全体の80%は、飛躍をもたらした上位5つの要因のひとつとして技術をあげていない。
• ニューコアのように、新技術の利用の先駆者として有名な企業でも、この点は変わらない。
• 技術が急激に大幅に変化する時期にすらも、「這い、歩き、走る」方法がきわめて効果的になりうる。
第八章
要点
• 偉大な企業への飛躍は、外部から見れば劇的で革命的だとみえるが、内部からみれば、生物の成長のような積み重ねの過程だと感じられる。
• 最終的な結果(劇的な結果)と過程(生物の成長のような積み重ねの過程)を混同すると、見方が歪んで、実際には長期間にわたる動きであることがみえにくくなる。
• 最終結果がどれほど劇的であっても、偉大な企業への飛躍が一気に達成されることはない。
• 決定的な行動、壮大な計画、画期的な技術革新、たったひとつの幸運、魔法の瞬間といったものはない。
• 偉大さを持続できる転換は、準備段階から突破段階に移行するパターンをつねにたどっている。
• 巨大で重い弾み車を回転させるのに似て、当初はわずかに前進するだけでも並み大抵ではない努力が必要だが、長期にわたって、一貫性をもたせてひとつの方向に押し続けていれば、弾み車に勢いがつき、やがて突破段階に入る。
• 比較対象企業はこれとはまったく違う「悪循環」のパターンに陥っている。
• 弾み車を押し続けて一回転ずつ勢いを積み重ねていくのではなく、準備段階を飛び越して一気に突破段階に入ろうとする。
• そして業績が期待外れになると、右往左往して一貫した方向を維持できなくなる。
• 比較対象企業は、賢明とはいえない大型合併によって突破口を開こうと試みることが多い。
• これに対して、偉大な実績に飛躍した企業は通常、突破段階に達した後に、すでに高速で回転している弾み車の勢いをさらに加速する手段として、大型買収を使っている。
意外な調査結果
• 飛躍した企業の内部にいた関係者は、転換の時点ではその規模の大きさに気づかず、後に振り返ってみてはじめて、大規模な転換であったことに気づいている場合が少なくない。
• 転換の動きには名前や、標語や、開始の式典や、特別な計画など、何か特別なことをやっていると思わせるものは何もなかった。
• 偉大な企業への飛躍を導いた指導者は、「力の結集」「従業員の動機付け」「変化の管理」にはほとんど力をいれていない。
• 条件がうまく整えば、意欲や力の結集や動機付けや改革への支持の問題は、自然に解決する。
• 力の結集は主に実績と勢いの結果であり、逆ではない。
• 短期的な業績向上を求めるウォール街の圧力は、弾み車の方法と矛盾しない。
• 弾み車効果はこうした圧力のもとで発揮できるわけではない。
• それどころか、こうした圧力に対応する際のカギになる。
今回の読書会テーマをまず見た時、「一番読みたくない傾向の本である」と強く思った。
ビジョナリーカンパニーという嘘くさい題名と本の厚さ。パラパラとページをめくっていくと、なぜだか読んだことある論調、テンポあった。
「ああ、やっぱり」不意に気になって著者紹介のページを見て出た言葉だった。
著者ジェームズコリンズを紹介するページを見ると、あのドラッカーの弟子であった。
僕はドラッカーの本に対して持った印象は非常に悪かった。
たまたまベンチャーで働いていたときに読んだからかもしれないが、机上の空論にしか見えなかったからだ。
今回、そのドラッカーの弟子が書いただけあり、しっくりこない部分が何点もあった。
しかし、読後感としては、本書は取り入れるに値する内容を有していると感じた部分もあった。今回はそれを取り上げてみようと思う。
①野心は会社のために
自分自身の功績だけを追い求めるのではなく、追い求める全体像を意識し、情熱を燃やすべきであるという点は賛同できる。これは就職活動を通じても、意識したところだ。
僕はどうやら某国内証券に行くわけだが、もし外資系企業であった場合、おそらく金融業界に入ることは無かっただろう。
ではなぜ、某国内証券へ入社することを決めたのかというと、「日本企業としてこの業界で一番になる」という熱い情熱があったからである。
同様のことを筆者も主張している。
”経営者も自分の事業に対して、情熱を燃やすべきである(事業内容はなんでもかまわない)。これに対しては使命感を持って働くべきである。”
僕もその使命感を達成していくために、仕事の内容だけで判断を下すのではなく、軸を持って今後の仕事にも取り組んでいきたい。
②まずはとにかく最高(第5水準)の人材を集める
これは僕はいつも思っている。適当な人材を集めて成す事業ほど無駄なものはない。自分の人生で最もチームワークの妙を感じられたのは、学園祭で講演会を企画したときである。その際には、「講演会をやりたい」という強い意思を持った人々がチームになったことで、困難な局面もたがいの役割を果たすことで乗り切ることができた。
一方、別の学生団体でのイベント企画を通じて、優秀(第4水準)の人材を集めるだけでは、プロジェクトはワークしないことを強く感じている。話していて優秀であるということを感じるものの、適所に適材を集めているわけではなかったので、非常にストレスフルな状況での仕事をやらなければならなかった。
結果、イベント自体も内容はしっかりしていても、平凡な企画になってしまい、自分の中では反省点が多く残っている。
今後の仕事でも、数人単位で動くことがあると思う。その際に、まず最高(第5水準)の上司と同期を見つけることを最大の目標としていきたい。
③世界一になれる潜在力にだけ焦点を当てる単純明快な戦略
これは、前回の水平思考での思考方法と非常に似ていると感じた。
任天堂は「技術」で世界一にはなれないが、「遊び」を作ることでは世界一になれると確信して、その事業を追い求め、世界一となっている。
ハリネズミの理論と仰々しく語られているが、意識しなければならないのは「どこで世界一になれるのか」ということである。これは個人にも当てはまる。
あるベンチャーのCFOと話す機会が先日あった。その際、彼は自分のことを常に客観的に見ていて、現在はITと金融の知識であれば、世界一になれるといっていた。
「ITの中だけ、金融の中だけでは1番になることは難しい。でも、ITと金融を同時に携わる世界では、世界一番になれる自信がある」
これは、企業においても、個人においても真理であると感じている。自分のポジショニングもそのようにどこかで世界一になれる部分を作りたい。
以上のように、学ぶ点もあったが、やはりなんともいえない「著者の第3者的な感覚」は、やはり受け付けられなかった。
”最高の人材を集めて、その人材とやっていく。もしそうでなかった場合には、バスから降ろす。”
もちろん合理的であり、それがバスから降ろされた人にとっても幸せなのかもしれない。もちろん、達成出来れば間違いないが、この判断を下す上での想像されるウェットさは微塵も感じられない。もちろんそれは本書の趣旨ではないし、批判しても仕方がないのだが、ドラッカーの本に感じた嫌悪感を感じたことは述べておきたい。
また、仕事内容を完全に無視して、ビジョンだけで働いていくことに対しても、非常に不可解さを感じる。現実的に、ある程度の仕事そのものに対してのやりがいを見出すことができなければ、個を消して勤勉になることは難しいのではないかと思った。これもウェットな点であるので、本書の意図する点ではないが、実際に本書を経営に導入する際に考えられる軋轢であると思った。
以上です、あとは嬉野さんよろしくお願いします。
福岡
ビジョナリーカンパニーという嘘くさい題名と本の厚さ。パラパラとページをめくっていくと、なぜだか読んだことある論調、テンポあった。
「ああ、やっぱり」不意に気になって著者紹介のページを見て出た言葉だった。
著者ジェームズコリンズを紹介するページを見ると、あのドラッカーの弟子であった。
僕はドラッカーの本に対して持った印象は非常に悪かった。
たまたまベンチャーで働いていたときに読んだからかもしれないが、机上の空論にしか見えなかったからだ。
今回、そのドラッカーの弟子が書いただけあり、しっくりこない部分が何点もあった。
しかし、読後感としては、本書は取り入れるに値する内容を有していると感じた部分もあった。今回はそれを取り上げてみようと思う。
①野心は会社のために
自分自身の功績だけを追い求めるのではなく、追い求める全体像を意識し、情熱を燃やすべきであるという点は賛同できる。これは就職活動を通じても、意識したところだ。
僕はどうやら某国内証券に行くわけだが、もし外資系企業であった場合、おそらく金融業界に入ることは無かっただろう。
ではなぜ、某国内証券へ入社することを決めたのかというと、「日本企業としてこの業界で一番になる」という熱い情熱があったからである。
同様のことを筆者も主張している。
”経営者も自分の事業に対して、情熱を燃やすべきである(事業内容はなんでもかまわない)。これに対しては使命感を持って働くべきである。”
僕もその使命感を達成していくために、仕事の内容だけで判断を下すのではなく、軸を持って今後の仕事にも取り組んでいきたい。
②まずはとにかく最高(第5水準)の人材を集める
これは僕はいつも思っている。適当な人材を集めて成す事業ほど無駄なものはない。自分の人生で最もチームワークの妙を感じられたのは、学園祭で講演会を企画したときである。その際には、「講演会をやりたい」という強い意思を持った人々がチームになったことで、困難な局面もたがいの役割を果たすことで乗り切ることができた。
一方、別の学生団体でのイベント企画を通じて、優秀(第4水準)の人材を集めるだけでは、プロジェクトはワークしないことを強く感じている。話していて優秀であるということを感じるものの、適所に適材を集めているわけではなかったので、非常にストレスフルな状況での仕事をやらなければならなかった。
結果、イベント自体も内容はしっかりしていても、平凡な企画になってしまい、自分の中では反省点が多く残っている。
今後の仕事でも、数人単位で動くことがあると思う。その際に、まず最高(第5水準)の上司と同期を見つけることを最大の目標としていきたい。
③世界一になれる潜在力にだけ焦点を当てる単純明快な戦略
これは、前回の水平思考での思考方法と非常に似ていると感じた。
任天堂は「技術」で世界一にはなれないが、「遊び」を作ることでは世界一になれると確信して、その事業を追い求め、世界一となっている。
ハリネズミの理論と仰々しく語られているが、意識しなければならないのは「どこで世界一になれるのか」ということである。これは個人にも当てはまる。
あるベンチャーのCFOと話す機会が先日あった。その際、彼は自分のことを常に客観的に見ていて、現在はITと金融の知識であれば、世界一になれるといっていた。
「ITの中だけ、金融の中だけでは1番になることは難しい。でも、ITと金融を同時に携わる世界では、世界一番になれる自信がある」
これは、企業においても、個人においても真理であると感じている。自分のポジショニングもそのようにどこかで世界一になれる部分を作りたい。
以上のように、学ぶ点もあったが、やはりなんともいえない「著者の第3者的な感覚」は、やはり受け付けられなかった。
”最高の人材を集めて、その人材とやっていく。もしそうでなかった場合には、バスから降ろす。”
もちろん合理的であり、それがバスから降ろされた人にとっても幸せなのかもしれない。もちろん、達成出来れば間違いないが、この判断を下す上での想像されるウェットさは微塵も感じられない。もちろんそれは本書の趣旨ではないし、批判しても仕方がないのだが、ドラッカーの本に感じた嫌悪感を感じたことは述べておきたい。
また、仕事内容を完全に無視して、ビジョンだけで働いていくことに対しても、非常に不可解さを感じる。現実的に、ある程度の仕事そのものに対してのやりがいを見出すことができなければ、個を消して勤勉になることは難しいのではないかと思った。これもウェットな点であるので、本書の意図する点ではないが、実際に本書を経営に導入する際に考えられる軋轢であると思った。
以上です、あとは嬉野さんよろしくお願いします。
福岡
