岸博幸著  幻冬舎刊  1月30日

発売して間もなくゲットしてそのままになっていた本。 こういう本は時間が経ってしまうと読む意味がなくなるのでそろそろ読まないと、と思ったわけ。 2010年2月出版だから、Google全盛期、今話題のFacebookはまだまだっていう感じだが、1年経った今、状況は変わっている。 そういう意味では今読んだこと、それはそれで意味があるかも。 Googleを筆頭とするプラットフォームがコンテンツを食い荒らしている、そしてそのプラットフォームはアメリカの企業で独占されているというのが著者の主張。 確かにそうなんだけれど、GoogleやFacebookの創業者と帝国主義という言葉に違和感がある。 著者の言うとおりジャーナリズムや文化の質を維持するためにコンテンツフォームを守る必要があるのは当然だが、創業者たちに帝国主義的な思考があるのだろうか。もちろん著者も創業者たちが意図しているとは思っていないだろうが、この言葉には違和感がある。 GoogleもFacebookも創業者が意図した範囲を超えて社会を変えてしまっているような気がして、根本的に社会構造が変わって、コンテンツの価値の評価そのものも変わるのではないだろうか。 それくらい今の世の中、変動している。 それにしても違法アクセスはジャーナリズムや文化を衰退させる、という言葉は耳が痛い。