「ああ~・・・世界は、なんて美しいんだ」
水平線の先の先まで、何一つ視界をさえぎるもののない大海原をながめ
ボクチンは、打ち寄せる波に洗われ カニに、はさまれる
なんという壮大な自然なのだ!!
一人、「悟りをひらいたごっこ」で、なんとか死の恐怖を乗り越えようとするボクチン
ボクチンは今・・・
埋められていた
「うえ~、塩かれぇ~」
まるで、砂浜に置き忘れられて波にさらわれる直前の
スイカ割りのスイカのように
ボクチンは、砂浜にズッポリと全身をうめられて、首だけでアップアップと耐えていた
これのどこが、修業だよおおおおおおおおおお!!
アヤさんめえええええええええ!!
なんてことしやがる・・・・
もう、塩辛いのが海水のせいなのか、ボクチンが流した涙なのか、わからなくなった
ああ~・・・あのころは楽しかったなあ・・・・
ゆっくりと回る走馬灯を見て、人生を懐かしんでいた時
バババババババババババババ!!
突然、爆音がボクチンに降り注ぎ
強烈な風が、海面をなぎ払った
ふきつける風と、とびちる海水、砂 差し込む太陽の光で
ボクチンには、まるでみえなかったが
ヘリコプターだ!!
それらが治まったとき
なつかしい声が聞こえた
「ドクロッチ~~、むかえにきたよ~~」
・・・たまねぎさん?
「ドクロッチ~おつかれ~~、ゼータさんから連絡あったよ~~」
「今夜、作戦開始だって~~」
・・・なんさん?
た・・・たすかったああ・・・
ボクチンの意識は、限界をこえ
バチャン!!と砂に顔をつっぷして気をうしなった
つづく