第2話:朝一のスキャンとダブルスタンダード
A部署での生活が始まってすぐ、私はある「異変」に気づきました。
毎朝、私が出社してデスクに座ろうとすると、指導員である彼女(自称・綾瀬はるか)がスッと近づいてくるのです。
そして、無言で私の「頭の先からつま先まで」を、ねっとりとした視線でスキャンします。
その検問に引っかかると、その日の「地獄の説教」が確定します。
ある日、私は長袖のシースルーのトップスを着ていきました。
もちろん露出は控えめで、清楚なデザインです。
ところが、彼女は私を会議室に呼び出し、冷たい声で言い放ちました。
「私ちゃん、その服、二度と着てこないで。男の人を誘惑してるみたいで、見ていて不快よ」
……絶句しました。
なぜなら、そう言っている彼女自身は、43歳にして鮮やかな「黄色いミニスカート」。
しかも、胸元を強調したピチピチの服を好んで着ていたからです。
「自分の露出は『モテ女子の特権』。でも、若くて可愛い新入社員のオシャレは『男への隙』。」
そんな、自分勝手すぎるダブルスタンダードがA部署のルールでした。
彼女はよく自慢げに話していました。
「昨日も若手の〇〇くんにランチに誘われちゃって。私、本当にモテすぎて困るわ〜」
でも、後でこっそりその若手くんに聞くと、
「えっ?誘ってないですよ。むしろ断るのに必死です……」と困惑顔。
彼女の脳内では、自分こそが職場のヒロインであり、私はその引き立て役でなければならなかったのでしょう。
この「朝の検問」から始まる精神的な拘束。
さらに彼女の攻撃は、私のプライベートにまで侵食し始めます。
次回、『夜の90分愚痴電話と、奪われた安眠』。
毒リンゴの戦いは、さらに泥沼化していきます。