GWの最終日は私の実家でBBQ。


この日、家ではゴミ一つ拾わない夫が、ここぞとばかりにトングを握り、焼き台の前で張り切る。
妹夫婦と談笑し、子どもたちにもやたらと優しい。
知らない人が見たら、まるで“子煩悩で面倒見の良い理想のパパ”。
――私の実家、私の家族が夫の本性を知らないとでも思っているのだろうか…

帰宅後、「風呂入ってメシ食ったら仕事行くから」とだけ言い、私の顔を見ることもなく風呂に直行。
夕飯を犬の餌のごとく食べ終えるや否や、私と子どもたちを置いて家を出ていった。
あの外面フル稼働するのは一体何のためなのだろう…。

朝から腹痛で疲労困憊の私を心配してくれたのは子どもたち。
「大丈夫?」と、優しい言葉を何度もかけてくれた。

寝る前、私の家事が終わるのを、2人で静かに将棋を指しながら待っていた。
喧嘩ひとつせず、3戦も。妹の方は全敗だったそうだけど、いつもなら逆上して泣き叫ぶはずなのに、今日は静かに机に顔を伏せて悔しがっただけ。
その姿には、彼女なりの成長を感じて胸があたたかくなる。

将棋を片付け、娘を抱っこしてみんなで寝室へ。
電気を消して、ふわふわのお布団の中でぽそぽそとおしゃべりをしていたら、自然と眠りについた。
夫の気配のない家は、こんなにも静かでやさしい。