昔は仕事が好きだった。

看護というよりも医業に興味があった。

看護師を目指したのは、正直、貧乏な親にお金を掛けさせずに早く家から出る方法かつ日本のどこでもはたらけそうだという単純な理由だったけど…

30年くらい前は、患者さんは何らかの不調で病院に入院して来ていた。
だから、多くの場合は元気になっていく。

老衰の域までいくと、大きな病院には入院していなかったのではないかと思う。
医師の贖罪なんて本を読んで医療の末路を知り…療養型の病院に勤めて、その現実を経験し…

最後の急性期病院では検診で癌が見つかり、入院当初が一番元気で治療とともにどんどん病人さんになって行って強い副作用で…痛み止めで精神もおかしいなって行く人達を看させてもらって…

今、どこの個人病人も検診に力を入れている。

私には昔の医療が合っていた。

わざわざ元気な人を病人さんにすることに本当に意味があるのだろうか❓

これは、元気にならない患者さんを看ることが自分が辛いから思うことなのだろうか❓

母もついでに撮った胸のCTで小さな肺がんが見つかり半年後のフォローとなった。
なんで、ついでに…撮るかな❓
願わくば、手術サイズにならないまま老衰か、ぴんぴんコロリンとなる日を迎えて欲しい…それか、不安鬱にならない程度に呆けて欲しい。