すっかり関係なくなってしまいましたが、今日はバレンタインですね。
甘いものは苦手、という人でも例外とするものにチョコレートがあると思うのですが、どうでしょうか。
そこで今回のご紹介は
「その男、甘党につき」 えすとえむ さんです。
じつは前回紹介したのが同じえむ先生の「いいね!光源氏くん」だったので、どんだけごひいきなんだよと思われてしまいそうです。でもこの作品、大人も子供も、そして男女問わず大好きなものとしてチョコレートが登場するんですもん。バレンタインデーに紹介しないでどうします?
クールなイケメン、ジャン・ルイはショコラを楽しみに日々を働いているような男。ショコラのためなら食事も制限するし、虫歯を治療することも覚悟します。そんな彼を取り巻く人々の、ショコラをめぐる幻想と妄想、そしてドラマが鮮やかに語られていきます。
ワインの濃厚さを大人の女性にたとえたヨーロッパの人たちは、ショコラの濃厚さとその舌溶けも官能的にとらえているのかもしれません。単なるお菓子としてだけではなく、楽しむものとしてとらえているのかな、とも。
お菓子って、空腹を満たすためではなくて、楽しむために食べるものですものね。
子供のころに食べた甘いものの思い出が、そのまま今に繋がっていても不思議はないですよね。
子供のころはおいしいチョコレートは沢山食べたいと思ったものでしたが、歳を重ねるとおいしいものをちょっとだけ、が丁度よくなってきました。丁度良い甘さが、ゆっくりと口の中で溶けていくのを心地よく思えます。
相手を食べてしまいたい、と思う行為がキスだったら、チョコレートを楽しむのはそれに似ているかも。なんてことを考えてしまう作品です。
読み終わったら、洋酒の香りのする生チョコが食べたくなるかもしれませんよ!
オレンジキュラソーの効いてるチョコが食べたいです・・・・・・