【説明】

誰がこんなにおぞましいことを?-極寒のスウェーデン。森の中から裸同然の少女が現れ、道路へ踏み出して轢死した。面影は失われていたが、4か月前から行方不明だった乗馬クラブ生徒ヴィクトリアと判明。検死の結果、生前に眼球はくりぬかれ、鼓膜は破られ、舌も切り取られていた。捜査に当たったパトリックは、周辺で同年代の少女の失踪事件が相次いでいると知り…。震撼の人気シリーズ第9弾!

 

【読後感】

◆ソフトな流れを持ったエリカ&パトリック事件簿シリーズは、これまで全て読破してきたが、今回も変わらぬ面白さ。

 

ヨーナスとマッタ、及びその父親が犯人。父親は眼をくり抜かれて恐らくヨーナスとマッタの二人に殺され、二人は逃げおおせた。この結末からは、レックバリのシリーズのどこかでまた二人は現れることになるのだろう、との思いが募った。エリカの妹が、エリカの元彼の子供を再度身籠ったと思われる感じで終わるが、妹が不貞を働いた時の子供でないことを願うばかり。マッタはライラの子供と思いきや、実は養子同士の入れ替わりとライラは知らぬながら、また脅迫のような絵葉書を受け取るのは、結局娘のザガールが実は生きていることを彷彿させる。

毎シリーズに共通することだが、今回は更に多くの謎を残した終わり方になってるいる。