【説明】

「僕という人間を形作った出来事は、すべてその川の近くで起こった。川が見える場所で母を失い、川のほとりで恋に落ちた。父に家から追い出された日の、川のにおいすら覚えている」殺人の濡れ衣を着せられ故郷を追われたアダム。苦境に陥った親友のために数年ぶりに川辺の町に戻ったが、待ち受けていたのは自分を勘当した父、不機嫌な昔の恋人、そして新たなる殺人事件だった。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。

 

【読後感】

やはり、面白い小説を書く作家は多くいるものだと感じる。恐らく日経で出会った本だと思うが、三冊ある内の二冊目のようだ。結局腹違いの妹の犯行で五年前も今回の親友殺しの犯人も。複雑な家族模様が織りなす中で、色々と想定される予想の範囲内に収まる結論でもあったといえよう...