こんばんは




しばらく穏やかな日が続いていたのに

気分は晴れなくて鬱々としていた


穏やかな日々というのは

娘から連絡がないこと

存在を忘れているということ

あの夫婦に会わずにすむこと


こんな家出ていってやる、縁を切ってやる

そんな捨て台詞を吐いて出て行って

私が悲しむと思うか

泣いて引き止めるとでも思うか

私だってもうお前と暮らしたくないんだ

毎日のバトルでメンタルはボロボロになった


そんなに嫌ならもっと早く出ていけばいいのに

何度も家を出るのにまた戻ってくる

実家は楽だからね

家事もしないのに食事も洗濯もしてくれる

不機嫌な顔をして棘のある言葉を投げても

親なら許してくれると勘違いしてないか


私だってバカじゃない

さすがにもう戻ってくるな、と

娘の部屋のものは何も残さずに捨てた


若い子と違いアラサーにもなれば

社会的な常識が少しはわかるようで

自分はそんな人間ではないと言いたいために


結婚式だとかパーティだとか

親を呼ばないわけにもいかず

出席したくなくても親なので

そこは30年育てたプライド

逃げも隠れもしないわ

最後の最後でこんなことになるとはね


でももういい

あの面倒くさいやつのお守りは

婿に丸投げしたから好きにしてくれ


親から逃げて結婚したはいいけど

自分の思い描いていた結婚生活と違っていたのか

はたまた義両親にいじめられているのか

ダンナとうまくいっていないのか

実家が恋しくなったか

最近、実家の家族のイベントに顔を出したがる


誰も呼んじゃいない

弟は完璧に邪魔者扱いしてる

ダンナだけは嬉しそうだけど

バカなんじゃないか?

あれだけのことをされて

親の存在さえ無きものにされて


今が幸せなら良かったねというだけで

もう家族ではないし昔には戻れないんだよ

娘も辛かったのかもしれないけど

私は大切に育ててきたのに

虚しいなんてもんじゃない

もう何もかも忘れて生きて行きたいんだ


親が亡くなってもう辛い日々が

少しずつ無くなってきたというのに

時々娘のことを思い出しては

腹がたつし動悸もしてくる

忘れたいのに、忘れれば楽なのに


忘れるもんか

許すもんか


そんな久々にやってきた

思い出し怒り