10月8日は御茶ノ水本部道場での稽古を行った。
行った稽古内容は以下。
・後ろ受身柔術立ち、横受身、前受身
・寝技での基礎体捌き「エビと逆エビ」
・エビを意識しながらの「下からの腕ひしぎ十字固め」の反復演練
・寝技に導入する為の立ち技
サンボ式「朽木倒し」
・「朽木倒しからのパスガードと「ニーオンザベリー」の抑え込み、「マウントポジション」の確保
・袖を使用した柔道式の絞め技「袖車」
等。
今までの硝子狼をご存知の方からは創造出来ないくらいに今回は寝技と寝技の為の術式の稽古であった。
「寝技を教える」というのは私自身の挑みでもある。
数年前に習った寝技を、今現在思い出しながら再構築し、
何より今まで硝子狼では「立ち技」を中心的に教えてきた為「寝技を教える経験値」は今貯め始めたばかりでもある。
寝技と言うもののはどうしても、「寝てるのに動く」という格闘技らしい打撃格闘技とは相反する動き、
地面に慣れる、地面の上をどう転がるかとある意味「肌感頼り」というか
教え方も中々「抽象的な表現」になる事も多く、
この抽象を具体に近付けた表現にすると言うのも私の目下の闘いである。
私にはかなりいい刺激になるが、やはり寝技自体が難しいものではあるのでもちろん初心者の方に教えるのは当分控えるつもりである。初心者の方、立ち技からちゃんと教えますのでご安心ください。
今回行ったテイクダウン(相手を地面に倒す技術)の「朽木倒し」であるが、
元を辿れば柔道技だとは思うが硝子狼では敢えて「サンボ式」という形で紹介させて頂いている。
この技は私が五年前に、大阪に武術の出稽古に赴いていた頃サンボ団体の師範の方に教えて頂いて以来愛用している「信頼の置ける技」の一つである。
どの術式も、私の中に取り込んで再構築してはいるが、硝子狼の核と言うものは技では無くて、
「俺が擦れ違った人達の表情」で作っているつもりです。
救いたい、救われたい、救わない、救えない。
そんな今まで武術を通して、人生を通して、擦れ違った人達の、当時理解出来なかった「想い」を、私は「表情」としては覚えている。
その残った記憶を無駄にはしたくない、
そう決めているつもりである。
中々抽象的な文章になったが、昨日の寝技の余韻であろうか。
朽木のように倒れそうなこころも、
朽木のように崩れそうな表情も大切にしよう。
朽ちて、土に帰ればもう戻らない。
いつかいとおしくなる日も来るだろうさ